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百二十一粒 ページ34

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キラキラとしたお顔でもぐもぐと食べていく彼を見て安心した。






腹ぺこ組の彼。




こんなにご飯を食べてくれるだろうか…





と作りながら思っていたのだ。









なんだろう、人に食べてもらうことに幸福を感じる。








このままふくふくになってくれればいいのに…






そう思い彼の細い手首を見た。









…いや細いな。


太らせたいな()









私がじーっと見ていると流石に気づいたのか、彼がこちらを見た。








「ん、あ、美味しいです…」









お。







そのなんとも言えない素朴な答えに頬が緩んだ。









「ありがとうございます」









初対面が飲みの席でべろんべろんに酔ってしまった私。
ちゃんと話せてよかった。









「うんうん、ジェルくんは元々知り合いだったみたいだし。
莉犬くんも打ち解けてくれたみたいだし。
この子、うちの給仕係さんにしてもいいかな?」







あ、ご飯係かも。









と彼が付け加えると2人とも同意してくれているようだった。








「これからAのご飯が食べれるんやな!!」






「…これなら俺太りそう」









嬉しすぎる言葉を言ってくれた2人に感謝しながらも残りの1人について考えていた。









るぅとくんか。









彼が居ないことに少し疑問が残った。









「あの、もりさん。
るぅとくんはどんな感じですか…?」








「ん?
あー、なんか学校の方が忙しいみたいでね。
さとみくんも今日は無理っぽかったからまた次連れてこようかなーって」








ふむふむ。
まぁそうだよなぁ、だなんて思いながら彼の話の続きを聞く。









「あ、でもお話はしてるよ。
アルバイトの給仕係さん雇ってもいい?って」









ちなみにおっけいは貰ってる。









その言葉に少し安心した。

嫌がっているから来てくれなかったと思っていたから。









そんな私の考えを読んだのか、もりさんはこう言った。









「ちなみに俺たちのご飯担当の人はもう1人いらっしやって、菊池さんっていうんだけどね。
女性だから安心してね」









にこっとそう言う彼。









あ、私だけじゃないのか。


と安心する反面、どこかモヤッとしたのは秘密。








「そう!食べます?の菊池さんやから安心してええで?」









…ちょっとよくわからないけど、今の発言でさっきのモヤッとが消えたのも秘密にしておく。







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ゆぅる - しゅうくさんは読者をキュンキュンさせる天才ですか?? (2021年12月6日 22時) (レス) @page11 id: b4dee99bf3 (このIDを非表示/違反報告)
しゅうく(プロフ) - ゆあもんさん» ゆあもんさん…!!神ではないですよ!?でも頑張りますね!ありがとうございます!! (2020年5月17日 11時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあもん - しゅうくさん神ですか?私毎回読ませていただいてます!もうねこの作品は神です!これからも応援するので頑張ってください! (2020年5月9日 12時) (レス) id: 9253ce94df (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - しゅうくさん» 全然です!!ご自分のペースで更新されてください!いつまでも待ってます! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 3de2eab1b1 (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - しゅうくさん» 応援してます!(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 5ba2df906e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年3月17日 23時

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