私、拾ったからには面倒見ます【すとぷり】

五十三粒 ページ13

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「じゃあ準備色々しなきゃだね」





そんな私たちをお構い無しにもりさんは始めた。
いや、どちらかと言えば桜田さんの「顔が緩みきってる」というツッコミをスルーしてくれたのかな。
もりさん天使だ。





「はい！」




だから私も素直に返事した。






「え」





着いてきてないのは桜田さんだけ。
きっと初めて見るんだろうな。
私がこんなに人にデレデレしてるの。






自分でも認める。
私もりさんにデレデレだもん。
きっともりさんも、知ってる。




やん恥ずかしい。








「明日は動物病院連れてこ」






「そうですね！」





「おい」





色々と考えていてももりさんの言葉にはいち早く反応する。








「今日はひとまず飲み物与えて…
あ、そうだえさは俺の子犬子猫用の持ってくる」







「ありがとうございます…！」






「なぁ」






もりさん優しすぎるんだよなぁ…







そしてもりさんが可愛くて優しかったのがいけなかったのだ。
桜田さんへの対応が意外ともりさんも辛辣だった事も大きいけど…

この時の私は桜田さん＝さとみくんだと言うことを忘れていた。
いつも通り接していたんだ。





「じゃあまた来るよー」







「はーい！」







と、手を振ってくれる彼に私も手を振り返す。









「おーまーーえーーーーーー」






いつまでも、もりさん＞桜田さんな私に怒ったのか頬をつねられた。
いてゃい。





「いかがされました？」






いたっていつも通りに答える。








ほら、私もりさんに集中しすぎたからさ。
桜田さん＝さとみくんって忘れてたって言ったじゃん。
こんな感じでもう扱いもいつも通りだったんだよ。







でも名前呼ぶ時困ったんだ。





いかがされました？桜田さん。

と言おうとして止まった。







この人、桜田さんじゃなくてさとみ君だったんだって。






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