六十九粒 ページ29
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「あの、推しが隣にいるって知って、引っ越したくないけど引っ越さないと気が気じゃないです」
「ん?」
「あ?」
やだ何「あ?」ってガラ悪い。
でもそうなんだよ。
何がだよ。
うだうだタイムに入る。
だって推しの隣で生活するなんてきつい。
心臓を合金にしてもきっと1日もせずに砕け散る。
私?
私は毎秒打ち砕かれていますよ。
でも引越しってなかなかに大変なんだ。
バイト減らしたし。
お金足りないしここが結構安くて住み心地も良かったりするから余計離れられないのよ!!
「まぁ、気にしなくていいよ」
と作業をしながら言ってくるもりさん。
忙しいのか最近は家でパソコンを持ってきて作業をしている。
わざわざ我が家でやる意味はわからないけど私は嬉しいので全然ありだ。
布団に突っ伏して起き上がらない私の頭上からまた声が聞こえてきた。
「それはころんも同じだけど引っ越してないから平気だろ。
あいつの方が大人だし、ケジメつけるならあいつがやるだろ」
「はぁ…そうです?」
上を見るとやっぱりさとみさんがいた。
ほら、財政的にも?とおっけいマークの逆のやつ、お金のマークを手で作ってヒラヒラしてる。
「まぁねー、ころちゃんは俺達がここにいる事は知らないだろうけど」
なんて、お気楽な…
違いない、だなんて笑っているさとみさん。
もう、私あれからしずーっと静かに階段を降りたりドアを開けたり…
「お邪魔しないように生きてるのに…」
神経フル稼働で気を使っているのだ。
「あらぁ、大変ねぇ」
「そーだなー、ま、がんばれ」
でもそんな私のことなんか彼らには関係ないのだ。
もー、適当すぎる…
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しゅうく(プロフ) - ゆにぃさん» ありがとうございます(´;ω;`)やっと幸せにまとまりました…! (2020年3月17日 23時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆにぃ - え、泣きました() (2020年3月17日 20時) (レス) id: 68d7e1f8f1 (このIDを非表示/違反報告)
しゅうく(プロフ) - ハルカさん» わー!ごめんなさい…こんなシリアスシーンに…ご指摘ありがとうございます! (2020年3月14日 20時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - すみません私も誤字してしまいました (2020年3月14日 20時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 誤字です痛いところを疲れた思った となってます さっきなんて、なんで となってます (2020年3月14日 20時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年2月19日 23時