20 side...SHO ページ21
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「あのっ………すみません……Aのお兄さんじゃないですか？」
仕事帰りの街中で突然かけられた、聞き覚えのない声。
驚いて振り向くと、Aと同じ歳くらいの女の子が、なぜか切羽詰まったような顔で俺の方を見ていた。
紫「あー……まぁ一応、そぉですけどぉ…」
もう、3ヶ月も顔見とらんけど。
なんなら連絡ひとつ来ーへんけど。
新生活で色々忙しいんかな、って思ってたけど
最近は「もしかしたら俺、嫌われてたのかも」なんて、ちょっとそんな風に考えてしまう。
まぁ、あんだけ大っぴらに嫌がることしとったんやし。
しゃーないか。
ショックやけど。
面と向かってはっきり言われたりしたら、ちょっと泣くかもしれんけど。
「あの…私、大学の友人なんですけど。
A、お家で何かあったんですか？」
目の前の子の不安そうな口ぶりに、一瞬で表情が凍りつく。
新しい生活。
けれど学校は別に、なんも変わらんはずやった。転校もせーへんし、まだ卒業でもない。
「…春休み明けても全然学校来ないから、どうしたのかなって。今年度の履修登録も出してないし、教務にも休学とかの連絡は無いって聞いて心配で…。
急病とか事故とか、そーゆーのじゃ無いですよね？
とにかく、一度学校には連絡入れないとマズいと思います…。」
その子にまともな返事もしないまま
俺は、なぜか全力で走り出した。
海人のアパートの場所は知らない。
とりあえず連載を持ってる雑誌の出版社に向かったけど、普通に考えて教えてもらえるはずがない。
さて、どうしたもんか。
到着したビルを見上げてボーッとしとったら、何やらスマホ片手に正面玄関から飛び出してきた女の人が、慌てた様子で電話に向かって喚いていた。
「そう、高橋先生！！違う、海人さんの方！！
頼まれてた資料やっと届いたから、今から届けて来るね。締め切りまではまだ少しあるけど、なるべく早く欲しいって言ってたから。うん、そのまま他の用事も済ませて直帰する。あとよろしくー」
スマホをバッグに投げ入れ、小走りで駅へ向かう女の人を
俺は少し離れた場所から
機械的に、追いかけていた。
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きのこ(プロフ) - pipi_kpさん» え〜マジですか！？すごい！まだ覚えててくださっただけでも嬉しいです🫰ありがとうございます！このぐらいの短編は珍しいですが、また書きたいな〜！ (2023年1月11日 0時) (
レス) id: 4ab1c623f5 (このIDを非表示/違反報告)
pipi_kp(プロフ) - きのこさんこんばんは。let goが久しぶりに読みたくなってこちらへ来ました。冬になると毎年このジンくんとしょうくんを思い出してます。何度読んでも好きです！ (2023年1月10日 21時) (レス) @page40 id: c4a2b088a0 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - キンシコウさん» いえいえ、あちらでもゆるっとよろしくお願いしまーすヽ(´▽｀)/ (2020年7月25日 18時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
キンシコウ - ありがとうございます！！マシュマロ、了解しました、わざわざありがとうございます。 (2020年7月24日 0時) (レス) id: 89ad9cb972 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - キンシコウさん» どぉぞ〜。鍵垢ですけど、無言での申請で大丈夫でーす！今、ツアーの件でマシュマロ荒れてますけど、気にしないで下さいww (2020年7月23日 23時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年7月1日 23時
