Daylight【Ren.N】

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廉「あほ！！！！ホンマにあほ！！！！
なんであんなバリバリ怪しい話にそのっっっまんま引っかかんの！？！？どんだけぬくぬく育っとんねん、この田舎モン！！！ちょっとぐらい人を疑えや！！
岸か！！岸優太なのかお前は！！！」





『うぅ…』





あのままタクシーに詰め込まれ、無言で連れ戻された永瀬さんの高級マンション。




半ば投げ飛ばすように乱暴に放り出されたが、クッション性に富んだ高級ソファのスプリングがばっちりと受け止めてくれた。





『…岸優太……では無い…です…』





廉「そんなもん分かっとるわ！！！
あほ！！ホンマあほ！！！」





なんて横暴な……

……自分が言ったくせに……
なんかもう、何言っても怒られるんだろうな…




廉「てかお前、頷こうとしとったやろ！！
なんで！？意味分からんわ！！
無理やろ、あんなジョボいおっさんと！！！
考えられへん！！！触られるだけでも無理中の無理！！！」




別にあんたは触られないだろ…とツッコミたいけど、体に力が入らず頭も回らない。




ぐったりしたまま浅い呼吸を繰り返す私を見て、仁王立ちで私を見下ろしていた永瀬さんが怪訝そうな顔を見せる。





廉「…………なんやお前……そんなんなるほど飲まされてたか？後ろの席から見とったけど…1杯目、やっと飲み切ったぐらいやったんとちゃう？？
…この前はビールそこそこ飲んでたし…そこまで弱いワケちゃうやろ…？」





…後ろの席にいたのか。




私服姿とは言え凡人離れしたスタイルは隠せず、オーラもだだ漏れてて目立ちそうなのに。
気づかなかったってことは、私もやっぱり緊張していたのかもしれない。



家から、こっそり後をつけて来たんだろうか。



仕事以外は家でゲーム三昧でも全然平気なインドア派で、ひとたび外に出ればそこら中にファンがいて


追いかけられたり騒がれたりしても仕方ないほどの人気アイドルなのに




私を心配して





でも無理に引き止めるのではなく






わざわざ変装して電車に乗って






何も言わずに、ただ見守っていてくれたのだろうか。

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