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廉「…ふーん。」
何本目かの缶ビールを傾けながら、永瀬さんが呆れとも同調とも取れない声を出した。
小さな頃から華やかな舞台に立って来た彼にはピンと来ないかもしれない。
言ってしまえば「個性」の勝負である世界で勝ち上がって来た人だ。
こんな時代遅れの遠い田舎町の話なんて、酒の肴にもならないだろう。
長々と聞かせてしまったつまらない身の上話を恥じ入ったところで、テーブルにコンっ…と空の缶が置かれる音がした。
廉「…んじゃ、なんかバイトでも探してこっち残んの？」
『…この前お二人と話して目が覚めて、新卒に拘らずに通年で人材を募集してる会社も調べてみたんです。その中の1社が面接してくれて、2週間後に結果が出るって言われてます。
こんな世の中なんで…近所の目もあるから、今東京から田舎に戻るのはやめて欲しいとも言われたので、その結果が出るまではこっちにいようと思ってます。』
廉「…ダメやったら？」
『…大人しく帰ります。
フリーターなんて許してもらえるはず無いって、分かってるんで…』
廉「帰ったら何すんの？」
率直な質問をポンポンぶつけて来る永瀬さんに、バレないよう引きつった笑いを返す。
『…お見合いでもさせられるんじゃないですかね。まぁ、歳だけは若いんで…』
永瀬さんの茶色い瞳が、「それでいいのか」と問いかけて来る。
けれど、口には出さない。
それが優しさであることは、痛いほどによく分かった。
親身なのと無遠慮なのは違う。
田舎ではこの上なく曖昧だった線引きを、まだ成人したばかりであるこの人は
恐ろしく正確に、きっちりと把握しているのだと思った。
廉「…2週間の間、どーすんの？
どっか友達んとこでも泊めてもらうん？」
『…こんな状況なんで、迷惑かけられません。
ネカフェでも行きます…』
廉「営業しとんの？」
『…まぁ…やってるところを探すしか無いですね。』
あはは…と乾いた笑い声を出したけど、永瀬さんは笑わなかった。
その代わり、
「んじゃ、ココおれば。」
と言う
笑えもしないような言葉を、あたかも何でも無いことであるかように
ぶっきらぼうに、口にした。
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きのこ(プロフ) - managementJulyさん» いやぁぁあーー！！2ヶ月も前にコメントくれてたぁぁあーー！！遅くなってさーーーせぇぇえーーん！！作品色々読んで頂きありがとうございます！リアル設定は書くのしんどいので、続編ありませんすみませんwww (9月20日 0時) (
レス) id: 4ab1c623f5 (このIDを非表示/違反報告)
managementJuly(プロフ) - 最近になって作品読み漁ってます！そのなかでもこの作品が1番すきかも知れないです。出来れば続きが読みたいです…！ (6月25日 12時) (レス) @page50 id: 385b88da89 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - tommy20381さん» 私は関西弁プレーヤーじゃないのでヒヤヒヤしながら書いてるんですが、梅雨のジメジメにまで効果があったようで何よりですww私も行くなら岸くんちがいいー！！腹筋のとき足押さえる係がやりたいんです！！（ハウスキーパー？） (2020年7月5日 7時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
tommy20381(プロフ) - きのこさんいつも幸せをありがとう！れんれん怒涛のソフト関西ツッコミが梅雨の憂鬱をふっとばしてくれましたwとりあえず岸くんのおうちには私がハウスキープしに行きますねwww (2020年7月5日 5時) (レス) id: d26a90046d (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - Ktさん» 適当にはww書いてないwwノリと勢いで書いた節はあるけどwwたくさん笑ってもらえてよかったです(^^)けど変なおじさんの件は思いとどまって！！そう簡単にれぇんは来ないwwえーTwitterはこっちとお名前違うとわかんない！（汗）気が向いたらリプ下さいw (2020年6月6日 3時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年5月22日 5時
