Daylight【Ren.N】

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20分かけて作った鶏肉のピカタとレタスサラダ、卵のスープは、たった5分で魔法のように消失した。




廉「あーお腹いっぱい！！やっと落ち着いたわぁ〜」




そう味も濃くない鶏のササミで、よくあんなに何杯も白ごはんが食べられるもんだ。
まぁ残されるよりは良い。提供元である岸さんも「久しぶりに家でチャーハン以外のモン食べた！」と喜んでくれた。





岸「廉って自炊しないよね？家では何食べてんの？」




廉「最近やと、スーパーのパックの納豆とか切り干し大根とかかなぁ〜」




『痩せそう。』




廉「…そやねん。
別に敢えてカロリー減らそ思てるワケちゃうのに、なんやお爺ちゃんの朝メシみたいんなってまうのよな…。こらあかん！ってカルボナーラ作ろうとしたら、まんまと失敗したし。」




『えぇー、いきなりカルボナーラぁ？？
なんかもっと簡単なパスタあるじゃないですかぁ。ナポリタンとか。』





廉「カルボナーラ食べたかったんやもん！！
しゃーないやん！！！」





ブーブー喧嘩する私たちを見て岸さんが苦笑いしている。
見た目は若いけど、もしかしたら岸さんの方が年上なのかもしれない。




『あのー…失礼ですけど、お2人っておいくつなんですか？』




岸「俺、24っス！」




え、見えない。
制服着たら高校生でも行けそう。
けどまぁ、本人が言うんだからそうなんだろう。




廉「俺、この前21んなったとこぉ〜」





『え″ッ！？！？とっ、歳下！？！？』





「「えっ？」」




形の違う大きな2組の目が私に向けられる。
規格外のキラキラオーラで今食べた鶏肉がリバースしそうだ…

けど…




廉「なんや、さっき大学生や言うてたやん。
えっ、まさかの4年？？？」




『4年です。』




岸「へぇ、大学生なんだ！廉と一緒じゃん！」




『え″ぇっ！？大学生なんですかぁ！？！？』




廉「…なんやねん、その反応。なんかあかんの？」




ジロっと睨まれて、思わず口を噤む。
「老けてる」なんて言ったら、多分また怒鳴られる…




まぁ正確に言えば「老けてる」と言うよりは、圧倒的な存在感とオーラで同世代には見えない…ってことなような気もするけど




それも言わない。
なんかシャクだから。

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