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『…紫耀…？』
冷たい目に足が止まる。
瞬きしながら見上げると紫耀は無言のまま私の肩に手を回して、そのまま歩き出した。
紫「…アウト。」
『…え？』
紫「今日の飲み、2人やったんやろ？
それ、俺的にはアウト。大人数なら、まぁ許せるけど。」
『…でも、廉は昔からの友達で……』
紫「…電車、もし大丈夫やなかったら、どーするつもりやったん？」
『……………………。』
いつもなら、ウチに泊める。
廉は勝手にシャワーを浴びてその辺で寝て、テキトーに朝ごはんを済ませてから、1人でのそのそと帰って行く。
でも今、それを紫耀に伝える勇気は無かった。
紫「…ごめんな？
俺、そーゆーのあかんタイプやねん。
Aも嫌やろ？俺が他の女の子とそんなんしとったら。」
『…そ、だね。ごめん…。』
紫「俺、こんな仕事やん？
忙しいと月に1回会えたり会えなかったりやし、長期休み取って旅行とかも難しいし。
今までそれで愛想尽かされて浮気されたりって、結構多かったんよ。
だから勝手やけど…他の男とは2人で会わんと、俺だけのこと待っててもらえん？
時間できた時は、1番に会いに来るから。」
紫耀が少し寂しそうに笑いかけてくる。
2つ年上の、優しくてカッコいい彼氏。
いつもお姫様みたいに扱ってくれて、私の欲しいものは全部くれる。
肩に回された手が外され、厚い手が私の手を絡めるように捉える。
ほら、今だって。
手を繋ぎたいな、と思った心が読まれたみたい。
廉とは違う、大人っぽくてスパイシーな香水が香る。
そうだよね。
私だって、紫耀の欲しいものを与えなくちゃいけないよね。
『…わかった。
廉とはもう、2人では会わない。』
紫「ん、ありがと。ごめんな？
ワガママ言ってもーて…」
『いいよ………ただの友達だもん。』
�犹舁圓里�大事だから″
どうしても言えなかった一言に、どんな意味があるのかなんて
わからない。
わかるわけない。
比べられない。
だから私は、見ないフリをする。
本当は終わっているであろう終電も
思い出してしまいそうな甘い香りも
支えを失って、ものすごく心許なくなった心も
見ないフリ。知らないフリ。
目の前の紫耀だけを見る。
だってそれ以外に
どうしろって言うの。
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きのこ(プロフ) - renrennagachanさん» ありがとうございます(^^)個人的にもお気に入りのレンナガセだったので、楽しんでもらえてよかったです！ (2020年8月10日 2時) (
レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
renrennagachan(プロフ) - 全てが最高でした！！定期的に読み返させて頂きます笑これからも頑張ってください。 (2020年8月10日 1時) (レス) id: 91d0c85321 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - rioさん» きのこでしたー！今回はキンキ兄さんの曲をお借りしてます！アウトと下ネタで気づかれるきのこ（清純派）…なぜ？？まぁそれは置いておいて…平野担さんにもリアコれんれんが刺さってもらえて嬉しいです！！ありがとうございますヽ(´▽｀)/ (2020年4月17日 19時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - まるまるさん» いやーその気持ちは分かります…なんなら元カレじゃなくて赤の他人でも悔しくなると思います…。その分の心の隙間をれんれんが埋めてくれるといいんですけどね！！頑張れ、顔面国宝ww楽しんでもらえたようで嬉しいです！ (2020年4月17日 19時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - えー！きのこさんだったの！？嵐の曲名じゃないから気付かなかった...(紫耀担ですがアラシック20年)でも読んでるうちに、これは...と思ったよね。アウト取られる度に。勃つかな？で確信に(笑) 忘れもんて。俺のもんてー！！！れんれん好き！(私、紫耀担だってば) (2020年4月17日 18時) (レス) id: 3a3ad29597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年4月8日 22時
