Lφve Rainbow 2 【Kaito.T】

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『ぎゃーーーー！！！セクハラ！セクハラ！』




海「昨日そっちだって触って来たじゃん。」




『さーせん！！さーせん！！もうしません！！』




海「もー遅いよ！てか拒否権ないかんね！」




その後も高橋くんはベッドの上で逃げ惑う私のことをとっ捕まえて、髪の毛にチューして来たり足を絡ませて来たり、服の裾から手を入れて背中にいたずら書きしたりと、やりたい放題だった。



けどしばらく好き放題弄んだらピタッと手を止めて、昨日みたいにクルッとこちらに背を向けてしまった。




『？？？？』




またしても白目を剥いて耐えていた私も、急な塩対応に驚いて「え？」と声を出してしまった。




『…寝るの？』




海「…………うん。」




『……何か怒った？？』




海「………なんでこの状況でヤっちゃダメなの？理不尽過ぎでしょ………」




『明らかにそっちのが理不尽だろ！！！！！
なんもしないって自分が言ったんじゃん！！！？？？何を1人で遊んで1人で頭抱えてんの？？？』




海「……もーヤダ……18歳男子ダヨ？？？
何もかもすっ飛ばして今すぐブチ込みた…『黙って！！黙って！！！寝ましょう！！夜は寝ましょう！！！おっと枕がねぇ！！！！』





こちらに背を向けながら、折り畳んだ長い足を抱えて犬っコロみたいに丸くなってる高橋くん。



発言には危険しか感じないけど、なんだか哀愁のあるその背中を見えるとクスッと笑えて来てしまって



最初会ったときはこっちの人権なんて完全無視だったのに




なんだかんだでこんな状況でも、一応は一線を越えずに耐えてくれてるみたいだし。





それに、


「気にしないで」って言われてる3食のご馳走も、別世界みたいなバイト先も、今までなら考えられなかったようなホテル暮らしのゴールデンウィークも



これまでの色々なアレコレを考えてたら、なんだか逆に申し訳なくなって来てしまった。






てゆーかよく考えたら…
もし私がいなかったら高橋くんて、連休中ずっとこのホテルの部屋で1人で過ごしてたってこと？



1人で3食のルームサービスを食べて



2つのベッドの片方には、ゲームやら本やらの荷物をごちゃごちゃと広げて






この広い窓から1人で夜景を見て





1人で、眠りについてたんだろうか。

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