42 ページ1
痛いほどの力で引っ張られて来たのは、初めて会った時に連れ込まれた中央階段下の倉庫だった。
投げ出すように部屋の中へ放り込まれ、奥の壁に背中を打ち付けてしまった。
『……痛っ……！』
海「ねぇ。」
さっき見た、仮面のようなニコニコ笑顔とは全然別。
怯える私に対して憤りを隠そうともしない、不愉快さを全面に表している苦々しい表情。
怒っている。
高橋くんは、何かに怒っている。
海「さっきさぁ、なんつった？」
『え……さっ…き……？？』
ピンと来ていない私に対して、スラックスのポケットに手を入れたままの高橋くんがイラついた表情を見せる。
海「木野村に。
家来いって言われて、�爐錣�った″って言ってたよね？」
『あ………』
聞かれていたのか。
途端に気まずくなって、斜め下へと視線を逸らす。
高橋くんはそんな私の方へとツカツカと進んできて、ダンッ！！！と私の顔の横の壁を思いっきり叩いた。
『っひゃッ！！！』
思わず目をつぶり、肩を竦める。
海「…行ったら何されるか、わかんないワケじゃないっしょ？なんで？
なんであんなこと言ったの？」
『……あの……い、行ったら、私と高橋くんがホテルから出てきたってコト…誰にも言わないって…………』
上手い嘘もつけなくて、混乱しながらもどうにか話した真実に
高橋くんは、白けた顔を見せた。
海「…はぁ？ばっかじゃねーの。
そんなもんただの口約束じゃん。守られる保証なんて無いし、一回行ったとしてもそれを口実にまた何回も呼び出されることになるだけだわ。」
『…そうかもしれないけど………』
他にどうすればいいのかなんて、分からなかった。
高橋くんに迷惑をかけたくなかっただけなのに
どうしてこんなに怒るの？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2462人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ(プロフ) - nagaco0123さん» わぁ、お返事遅くなってすみません💦マシュマロ送って下さった方にまた読んでもらえてよかったです！！海ちゃんはもれなくヤンデレしか書けなくて申し訳無い…www気に入ってくださる方がいてくれて嬉しいです💛 (2022年3月12日 21時) (
レス) id: 6c1a8304c8 (このIDを非表示/違反報告)
nagaco0123(プロフ) - あぁ…やっぱりやっぱりダイスキな作品です(^^)以前 Twitterのマシュマロにも海人担です！LoveRainbowがまた見たいです！とラブコールを送ったものです♩あれから何度も見て 何度もヤンデレ海ちゃんに堕ちてさされてズブズブになってます(はぁと)また夜に読みますw (2022年2月28日 10時) (レス) @page25 id: 7d702f01e1 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます(^^)可愛い海ちゃんが好きなのに、なぜか書くとこうなっちゃう…けどそれを気に入って下さる方がいてくれて嬉しいですww大学は海人も推薦蹴って国立について来るし、卒業後はエリートホテルマンと小学校の先生の恋ですね☆ (2020年11月22日 14時) (レス) id: 0a6f63d686 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - きのこさーーん！！私この海ちゃんだいすきです！！こんなヤンデレならウェルカムです←キスされてお得ぅーって思わず言っちゃう主人公ちゃんもかわいくて大好きです！笑いました！続編が見たいくらい大好きな作品になりました！ (2020年11月22日 10時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - はい！ぜひ行かせていただきます！！！！ (2020年5月3日 23時) (レス) id: a784b0ca68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きのこ
| 作成日時：2020年4月1日 20時
