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「…A。」
北陸にある小さな旅館。
10畳ほどの和室は、青々しい井草の匂いが漂っている。
季節は春の手前。
窓の外の静かな空を見上げていた私の名前を、懐かしい澄んだ声が呼んだ。
遠い世界に置いてきたはずの自分の名前。
そこに置いてきたはずの人の声。
驚いて何度も瞬きをするものの
やはり振り返ったその先には、あの頃と変わらぬ美しい姿があった。
『…え………廉……？』
平野さんと2人で訪れた山の中の旅館。
人里離れた土地ではあるものの、全体的な造りは雪国らしい風情があり
一見質素に見える部屋も、泊まってみれば清潔で快適であった。
とは言え私たちは国内を転々としていたし、この旅館にだってつい先週辿り着いたばかりだ。
平野さんは仲良くなった旅館の跡取り息子と一緒に、近くの湖へワカサギ釣りに出かけている。
部屋でぼーっと終わりかけの冬景色を眺めていた私を
かつて恋人だった男が、どこか哀れむような表情で見つめていた。
透き通る茶色い瞳。
澄んだ声の雑な関西弁。
どこか落ち着く、甘い匂い。
廉「……探したで。」
『…なんで、ここ…………』
廉「…こっちは別に御祈祷だの修行だのって妙な制約も無いしな。さっさと人探しのプロに頼んだわ。…ま、その割にはちょい時間かかったけどな。」
気まずくなって視線を逸らす。
黒いスーツに黒いネクタイ。
きっと廉は今、�猜震邁箸了藩竸諭蹐箸靴討海海僕茲討い襦�
人としての道を誤り、家を飛び出した主を迎えに来るため
こんな山奥まで、慣れない車を走らせて来たのだ。
けれど廉は部屋の中にあった安物のボストンバッグとコートを素早く手にすると、そのまま窓辺に座り込む私の腕を強く引いた。
驚いて目を丸くする。
廉「…行くで。」
『えっ…ど、どこに！？』
戸惑う私のことを、大きな紅茶色の猫目がキツく睨み付ける。
廉「…決まっとるやろ。紫耀のおらんとこや。」
その言葉にハッとして、慌てて細いスーツの腕を振り払った。
『…私、もう平野さんと2人で生きていくことに決めたの…………。誰にどう思われようが構わないから、お願いだから放っておいて…！』
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きのこ(プロフ) - ぱるるさん» いつもwwドロドロでしょうかwwさーせんwwそしてストレート過ぎる感想、あざすww今回の1番の目的はソレなんで（自主規制）（清純派）またいつかちゃんと紫耀くんメインのも書きたいですwwお付き合い頂きありがとうございましたヽ(´▽｀)/ (2020年3月21日 12時) (
レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるる(プロフ) - きのこさんいつも最高にドロドロな小説書いてくれてありがとうございます（笑）紫耀くん落ちが好きな私がだれ落ちでも見れるあたりほんと天才なんだと思います。紫耀くんとも廉くんともやれて良かったです。あぁ、やっぱり最高です。 (2020年3月21日 2時) (レス) id: eee3c4021b (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - あさひさん» 興奮しているようでちゃんと歌詞を混ぜ込んでくれるあさひさんは天才コメンテーターですよね（笑）いつもあざす（笑）そしてちゃったり台風優太を諦めてない！まぁオチはともかく、私もあの姉弟には再会して欲しいとは思ってます！…書かないけどwwだって曲がアレだし！ (2020年3月15日 0時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - mtsさん» やめないじゃん！下ネタ全然やめないじゃん！！絶対反省してないじゃんwwいいんですよ…そもそもは作者の煩悩から始まったお話ですから。なのに気づいたら天城越えになってただけですから wwほぼ5分くらいでまとめたラストでしたが、個人的には気に入ってます！ (2020年3月15日 0時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - りなさん» 久しぶりに切ないお話を書きました！書けたことにびっくりでした（笑）泣いてもらえたなんて、びっくりです！是非ここで「途中下車」を！聴いて頂きたい！「信じることに疲れて1人眠りたい夜」あたりの歌詞が染みます！！しょぉぉおくぅうーーーん！！ (2020年3月14日 23時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年3月11日 22時
