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紫「だって廉、運転下手なんやもん。」
通してもらった応接間。
絶対高そうな深紅のソファに、真っ黒のローテーブル。
全体的に物は少ないが、やたらとだだっ広い。
なぜか間接照明しかついておらず部屋全体は薄暗いが、それはそれで雰囲気がある。
「オシャレな魔王の城」って感じ。
座ってすぐ例の疑問を尋ねたところ、返ってきたのは非常に明快な答えだった。
紫「ギャーギャーうるさいしブレーキ急やし、怖くて無理！！それに俺、運転大好きやから！！自分でハンドル握りたいねん！」
へー。
変わったご主人様だなぁ。
でも「苦手なことは得意な人が」って、効率的でいいな。
頭が柔らかいんだろうな。
銀行って�犖鼎�て堅い″規則のオンパレードだから、ちょっと羨ましい。
そんな風な雑談を続けていたら扉がトントン…とノックされ、紅茶の載ったシルバーのトレイをダルそうに持った廉と上品なメイドさんが、並んで応接間へと入って来た。
紫「あ、お茶来たぁ！」
廉「ったく、重いねん。こぼすと熱いし。」
『こぼすなよ…』
廉の隣にいる、私たちの母親くらいの年齢のメイドさんが、優しそうな笑顔のまま
「永瀬くんはお客様の前ではその言葉遣いやめましょうね。」
と、凛とした声で嗜めている。
廉「コイツ俺の友達やもん。別にええやん！
あれ、もしかしてミカコちゃん…焼きもちぃ？」
ニヤニヤしている廉のことを、メイドさんが空になったトレイでベンっ！！と叩いた。
紫「どっちもどっちやん！！」
平野さんが笑いながら紅茶を手に取る。
軽い調子だけど、指の先まで仕草が綺麗。
手の中のウェッジウッドのジャスパー・コンランまで含めて、全てが古い洋書の挿絵みたいに美しい。
王子様って、実在するんだなぁ…
ついつい見惚れてしまう。
手に持ったティーカップを口に運ぶことも忘れて、ぽーっと目の前を見ている私のことを
廉が眉間にシワを寄せて見ていることには
まったく、気づかなかった。
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きのこ(プロフ) - りなさん» 面白いから残しておきますwwww (2020年3月25日 1時) (
レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
りな - コメントする場所間違えてました(有り得ない)消すかスルーでお願いします、、、穴掘って帰りたい、、、() (2020年3月25日 1時) (レス) id: ba24aa010a (このIDを非表示/違反報告)
りな - うわああ！！カイちゃん最低すぎる！！なんて残酷な！！顔が良いからって畜生！！って思って読み進めてるうちに、まんまときのこワールドのかいちゃんに堕ちてました。アーメン。 (2020年3月25日 1時) (レス) id: ba24aa010a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ゆり:)さん» いつも褒めてくれるゆりさんらぶ！！私も最初書き始めたときはこんな流れになるとは思っでませんでしたwwさり気ない間なんかは頭の中で映像化したものを言語化してます！勝手にドラマ化！同じ映像が見えてたら嬉しいなヽ(´▽｀)/ (2020年3月24日 10時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - ツッコミ(ミカコちゃんのツッコミ大好き)や紫耀くんの天然さにクスクス笑ってたのに、一瞬にして深い深い魅惑の波に飲まれてしまうこのギャップ。紫耀くんのさりげない遮りや一瞬の沈黙に隠された廉くんにも惹かれる主人公への切ない想い。あぁ、名作。天才です。らぶ！ (2020年3月24日 0時) (レス) id: 3ddef168f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年3月2日 22時
