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紫「もう寒い？」
『え？いえ、大丈夫です。』
紫「んじゃ、こっち来て！」
手を引かれて辿り着いたのは、小さな池の畔の白いベンチだった。
先に座らせてもらうと、ほんの少し間を開けて平野さんも腰を下ろす。
紫「3回ぐらいで答え出す…ってことは、正式なジャッジは次回…って認識で合っとる？」
『…はい。』
�牴人佑覆鵑澄△�前は″と天からの声が聞こえる気がするけど、さすがに「凡人キャラ」ってだけで即座に結婚に頷けるほど単純な脳の造りでも無い。
やっぱり、3回ぐらいがいいところだろう。
自分で自分を追い込む…という意味からしても。
『あのー…素朴な疑問なんですけど、平野さんって私の家のことはご存知なんですか？
これだけすごいお家だと、相手の家の格とか色々あるんじゃないですか？』
紫「いや、�犁�婚″ならそこら辺は問われないで！1番の優先事項やからな。
でもAちゃんのお家のことは気になる！
�犁�婚″は自力で相手を探し出す過程も修行の一貫やから、興信所とかは使わせてもらえんねん！だからぜーんぜん、事前情報無しなんよ！
どんな家族なん！？」
『実はうち、お母さんと2人暮らしだったんです。』
紫「へぇー！シングルマザーってヤツ？」
『お父さんは、小さい頃に火事で死んじゃったんです。保険金が下りたからお金で苦労はしなかったけど、親子2人きりだったからやっぱりちょっと寂しかったかな。
でも明るくて楽しいお母さんで、私が大学生の時に家を出てからもバリバリ働いてますよ！』
紫「へぇ〜、そぉなんや！
会ってみたいなぁ、Aちゃんのママ！」
『平野さんの名古屋のお家は？
どんなご家族なんですか？』
平野さんの顔がゆっくりと私から逸らされる。
柔らかな微笑みが、なぜか少しだけ悲しそうに見えた。
紫「うーん…実はさ、ちょっと聞いて欲しい話あんねんけど。」
『私に、ですか？』
紫「そぉ！
誰にも言ったことないけど、大事な話やねん。
許婚にも大きく関係する話やしな！」
平野さんが月を見上げる。
こんな夜中でもキッチリと締められたネクタイがほんの少し緩み、くっきりした喉仏が露わになった。
月明かりを受けて小ぶりなピアスがキラリと光ったのが合図であったかのように
平野さんが、どこか落ち着くハスキーな声で
長い話を、語り出した。
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きのこ(プロフ) - りなさん» 面白いから残しておきますwwww (2020年3月25日 1時) (
レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
りな - コメントする場所間違えてました(有り得ない)消すかスルーでお願いします、、、穴掘って帰りたい、、、() (2020年3月25日 1時) (レス) id: ba24aa010a (このIDを非表示/違反報告)
りな - うわああ！！カイちゃん最低すぎる！！なんて残酷な！！顔が良いからって畜生！！って思って読み進めてるうちに、まんまときのこワールドのかいちゃんに堕ちてました。アーメン。 (2020年3月25日 1時) (レス) id: ba24aa010a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ゆり:)さん» いつも褒めてくれるゆりさんらぶ！！私も最初書き始めたときはこんな流れになるとは思っでませんでしたwwさり気ない間なんかは頭の中で映像化したものを言語化してます！勝手にドラマ化！同じ映像が見えてたら嬉しいなヽ(´▽｀)/ (2020年3月24日 10時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - ツッコミ(ミカコちゃんのツッコミ大好き)や紫耀くんの天然さにクスクス笑ってたのに、一瞬にして深い深い魅惑の波に飲まれてしまうこのギャップ。紫耀くんのさりげない遮りや一瞬の沈黙に隠された廉くんにも惹かれる主人公への切ない想い。あぁ、名作。天才です。らぶ！ (2020年3月24日 0時) (レス) id: 3ddef168f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年3月2日 22時
