13 ページ13
松「確かに俺が女子なら、この中の誰かに送ってもらうってぇなら岸を選ぶわ(笑)」
廉「え″ーーーーーー!!!」
紫「松本さんまでぇ!?」
岸「まっ、松本さん!!マジすか!?!?」
松「廉と紫耀とは、安全度が一桁違ぇもん(笑)」
廉・紫「桁スか!?!?」
……私から見ると全員同じ…と言うか、誰とも何も起こる気しないんだけどな。
外から見ると、そうでもないのか。
まぁ私とどうこうというよりは、あの2人の方の問題なような気がするけど…
松「てことで、岸!
俺の可愛い部下のことは任せたからな!!」
岸「わぁぁぁっかりやしたぁ!!!
きっちりばっちり、お届けに上がりやす!!」
松「なんで俺んちに持ってくんだよ!!」
そんなこんなで話はまとまり、私は珍しく岸先輩に送ってもらうことになった。
お祝いムードの飲み会は和やかなま 解散へ。
暖かそうな濃紺のコートの下で少しだけネクタイを緩めた岸先輩が、ポケットに手を入れながら私のことを待っている。
私も急いで御座敷から立ち上がり、パンプスに足を入れたところでグラリと足元が揺れた。
転ぶ…!!!
と思った瞬間、どこかから伸びて来た逞しい腕に腰を支えられる。
紫「あっぶな!!」
ハッとして顔を上げると、驚いた顔の紫耀くんが、私のことを抱えるように抱きとめていた。
『ごめん…よろけた。』
紫「飲み過ぎちゃう?
……ヒールなんやし、足元気をつけんと。」
フッと笑ってから私のことをしっかり直立に立たせると、紫耀くんはやっぱり私の頭にポンッと手を載せてから去って行った。
少しだけ
ほんの少しだけ
寂しいと思ってしまったのは、なぜなのか。
誰でも一緒だと思ったのに
その広い背中に、思わず声をかけたくなってしまったのはなぜなのか
考えてはいけない。
まだ大丈夫。
まだ、気のせいだと
そう言い切ることができるから。
心を溶かされるような甘い匂いも、外に出れば冬の始まりの風に流されてしまう。
それでいい。
それがいい。
もしまた傷ついてしまったら
冷たい風に滲みる傷口は
痛くて痛くて、耐えられそうに無いから。
2512人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ(プロフ) - まるこめちーはさん» おはざす!朝4時コースから6時間ほど経ちましたが、黒目ありますか?大丈夫でしょうか?こちらで圧倒的人気だったマスカレード優太、流されるままにメインで書いたら今度はそっちのサブのMJが強くて半泣きです。 (2020年2月10日 10時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
まるこめちーは(プロフ) - おばんです。……三人目は間違いだったようで。………きのこさん、私、四人目だったみたい!笑 岸!きし!!KISHI〜〜!!!笑 とりあえず、朝4時コース行って参ります。あざす。 (2020年2月10日 2時) (レス) id: d33d16680a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - れみさん» はじめまして!わぉ!数日で全作読破ですか!?すごい、ありがとうございます!わずかにしか存在しないキュンや切ないも拾ってもらえて嬉しいです(^^)この先、ほぼ強制的に書くことになった岸くんルートが始まる予定ですので、またよかったら覗いて下さいヽ(´▽`)/ (2020年2月4日 18時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
れみ(プロフ) - きのこさんはじめまして。数日前にきのこさんの作品を見つけて読み出したところあまりの面白さに全作読みこんでしまいました。笑えてキュンとできて切ない描写もあったりで、本当に面白いです。これからの作品も楽しみにしております。 (2020年2月4日 16時) (レス) id: bcf67d4572 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - まるこめちーはさん» 目も手も忙しそうなママライフですねww最後だけ本気の皿洗いが出て来たの笑いましたww家事育児の息抜きに、きのこ特製のきしひらをエンジョイしてもらえたら嬉しいです(^^)とりあえず私は末っ子の筋トレは参加ではなく近くでひたすらシャッター切りたいと思います。 (2020年1月31日 22時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きのこ | 作成日時:2020年1月24日 17時