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妹「えっ………お姉ちゃん……彼氏…?」
妹が、がっつりマスカラを載せた睫毛を何度も瞬かせている。
『違う。』
妹「…だよね。」
永瀬の顔から一瞬たりとも目を離さぬまま、妹は「そりゃそーだ」とでも言いたそうな顔で頷いている。
…まぁ、反論するつもりは無い。
私だって外から他人として私と永瀬を見たら、妹と同じ感想を持つであろう。
『職場の同期の永瀬。
今日は研修用の資料作りに来てるの。
こっちは前に話した、私の妹。』
廉「…永瀬っス。」
愛想笑いの永瀬がペコリと軽く会釈する。
妹「初めましてぇ!
えー、お姉ちゃんにこんなカッコいい同期がいるなんて、全然知らなかったぁ〜!
狒阿墨辰靴拭蹐辰董△匹鵑覆話だったんですかぁ?」
妹が電光石火の速さでブーツを脱ぎ、永瀬の隣にぴったりと座る。
廉「なんや、すごいモテる妹おるって聞きましたー」
妹「えぇ〜、全然モテないですよぉ!
今だって彼氏募集中だしぃ!!」
ヘラヘラモードの永瀬と、通常運転の妹。
ゲームとして恋愛を楽しめる人種。
そんなの、あんたたちは元々勝ち戦だって知ってるからじゃん。
分かってる。
敗戦に怯えて、戦いもせずに離脱した私が
1番カッコ悪いってことぐらい
とっくの昔に分かってるよ。
憎みたくないの。
敵だと思いたくないの。
自分を憐みたくないの。
そこまで堕ちたくないの。
だからせめて
.
守らせて欲しかった。
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きのこ(プロフ) - ゆり:)さん» 気づくのが遅くなりました!さーせん!通知来てねぇぞ?(怒)おかわりしはは、ありがとうございます!白米は旅館で出るので、そのあとに布団の中でもっといいもの与えてあげて(自主規制) (2020年10月14日 11時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 久しぶりのしはは。感無量。良い子で平らげる廉さんに白米たくさん与えたい。ありがとうございました! (2020年10月5日 3時) (レス) id: 4c9de357d4 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ななかわさん» わーありがとうございます!微妙にノリの軽いチャラ廉は私もお気に入りですww好きになってもらえて嬉しいですヽ(´▽`)/たまーに質問頂くんですが、書いてる時は別にキュンともギュンともしませんww淡々としたもんで、全然潤わないですww (2020年4月16日 16時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ななかわ(プロフ) - きのこさんの作品でこちらが一番好きです。終始ドヤ顔風で、得意げにぜったい俺に惚れた!って思うれんくんを想像したらめちゃくちゃかわいかったのに、まさか真顔( ˙-˙ )で書いてらしたなんて……笑 (2020年4月16日 10時) (レス) id: fe68b6cd78 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - みずほさん» いえいえ、お話はお暇なときに読んでもらえれば十分ですよ!Black Jokeもハマってもらえて嬉しいです(^^)つい先日無事に完結しましたので、また思い出した時にでも覗いてもらえれば嬉しいです! (2020年4月16日 0時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこ | 作成日時:2020年1月16日 23時