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廉「俺、確かにAのこと気に入ってたけど、優太には負けるわ…。
つーワケで、はい。コレ。」
苦笑いの廉が私に紙袋を渡して来た。
廉「うちに置きっぱだったオマエの部屋着とか化粧品、持って来たわ…。
………ま、せいぜい幸せにな。」
廉はやっぱりどこかダルそうな口調でそう告げると
漆黒のコートを翻して
私のすぐ横を、通り過ぎて行った。
その横顔はやはり、
雪よりも 月よりも 花よりも美しくて
あの日、なんで私に声をかけたのか
私のどこがそんなに気に入ったのか
その細い腕を引いて問い質してみたい気持ちを、すんでのところで、なんとか堪えた。
『廉！！！ごめんね！！！』
急いで振り返って叫んだ私に、茶色い瞳がチラッと視線を寄越す。
廉「優太、ええヤツやけどアホやからな。
万が一、幸せにしてもらえんかったらまた連絡して？
秒で迎え来たるわ。」
岸「するよ！！！絶対幸せにするよ！！！
だから、その顔でそーゆーカッコいいこと言うんじゃねーよ！！！」
紫「ははっ…岸くんもカッコええから、ちょっと落ち着こ！」
なぜだろう…
私の意見を聞く前に
メンズの間で話がついてしまっている…。
2人の男に言い寄られて、申し訳無さそうに1人を選ぶ…というドラマみたいなシーンは
どうやら私なんぞには
一生、訪れないらしい。
廉の漆黒のコートが、冷たい闇の中へ消えて行く。
それはまるで溶けて行く雪のように私の心を切なく締め付けたけど
やはり私は声をかけないまま
月明かりの下で
だんだんと遠ざかる彼の革靴の足音に、
ただぼんやりと
耳を傾けていた。
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きのこ(プロフ) - みさきさん» お話読んで下さってありがとうございました！不安だった岸くんメイン、楽しんで頂けたようで嬉しいですヽ(´▽｀)/おそらく続編はサブだった廉くんのお話になると思いますが、また岸くんにも挑戦してみたいです！！その際はまたよろしくお願いします！ (2019年8月1日 18時) (
レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 岸くんの人柄が最高に出ていて、最高でした（語彙力）！！また、是非岸くんと幸せになれるお話書いてください！！！ (2019年8月1日 13時) (レス) id: f0b7cc51a5 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - あぴさん» 「続編」じゃないって言ったからね！読んで！wwうちのダイソン、ゴツくてベッドの下に入らないので、早急に紫耀くんと恋に落ちなくちゃ（危）てことで完結待ってマス（笑） (2019年7月30日 15時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
あぴ(プロフ) - きたーーー！続編きたーーー！いやっふぅーーー！8cmヒール、完全にきのこさんにインスパイアされた件について心から申し訳なく思います(陳謝)お気を悪くされませんように(もう私の読まないで) (2019年7月30日 15時) (レス) id: e5f9acc0c1 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ひめさん» 完結までお付き合い頂きありがとうございます！！楽しんで頂けたようで嬉しいですヽ(´▽｀)/廉くん、予想外の人気ですねー！嬉しい反面驚きました！近々お礼の番外編書く予定ですので、そっちの廉くんチェックしてもらえたら嬉しいです(^^) (2019年7月30日 1時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2019年7月25日 17時
