【sho】2 ページ22
私のお父さんと紫耀くんのお母さんが再婚したのは、私が中学3年生、紫耀くんが高校2年生のときだった。
紫耀くんは
最初は照れているのか無口で無表情だったけど
慣れると段々と人懐っこい面が出てきて
私に対しても変に意識することなく、
まるで友達のような距離感で接してくれた。
勉強は苦手みたいだったけど運動神経が抜群に良くて、週末はいつも色んな部活の助っ人に駆り出されていた。
紫耀くんと同じ高校に入った年の体育祭で、
クラス全員からまるでヒーローのような歓声を受け、
出場したあらゆる競技でブッチギリの1位を獲得する紫耀くんを、呆気にとられながら見ていた。
その王様のような存在感と
整った力強い笑顔に、
学年を問わず、多くの女子の心は持って行かれていた。
そんな中、
紫「A！！！
今の見とった！？！？
俺、1位やったで！！！」
1年生の観覧席の端っこで、兄の勇姿を口を開けて見ていた私のところへ紫耀くんが走り寄って来て
私の頭をポンッと撫でた。
ザワつく観覧席。
紫「Aも1位獲れるように、これ貸したるわ！！」
テンションMAXの紫耀くんが自分の青いハチマキを私の頭に巻こうとして来たので、
『やだよ！！そんな汗だくなの！！
もー早く3年の席帰ってよ！！！』
と、
手を振り払って、怒鳴りつけてしまった。
紫耀くんは一瞬びっくりした顔をしたが、
紫「…せやな！！ごめんな！！」
と明るく笑って、そのまま自分のクラス席へ戻って行った。
その後の徒競走で私が転んだのは、
天罰だったのかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 825人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ(プロフ) - しよりんさん» Dear Snowに飛ぶと幸せになれます…と言おうとしたら、いらっしゃってましたね（笑）ありがとうございます！ (2019年10月16日 11時) (
レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
しよりん(プロフ) - 紫耀のやつめっちゃ泣けます･･･。幸せになって･･･。 (2019年10月16日 10時) (レス) id: db32c84ab5 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ひとみさん» おぉっ、思わぬところで笑って頂けて嬉しいです（笑）予想外にとっ散らかったお兄ちゃん岸くんでした！ww (2019年7月10日 22時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - あはははは！！岸くんの最後の『もうオラよぐわがんねっす』に超笑いました！！急に悟空(笑)(笑)(笑)！ (2019年7月10日 22時) (レス) id: b9920886af (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ひかるさん» いえいえ、ハードル下げてくれてありがとうございます（笑）コメントで「話し込む」って面白いですねww今、続編のご希望頂いてるお話が結構多くて…どうしようか考え中でした。初めてアンケート使ってみようかな…とか悩み中です(^_^;)気長にお待ち頂ければ幸いです！ (2019年6月20日 23時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きのこ
| 作成日時：2019年5月16日 17時
