33 話してるみたいです。 ページ39
えっ?
この部屋には私以外の誰もいないんじゃ…?
「あ、ごめん。驚かせちゃったかな?」
「いえ、大丈夫です」
聞こえてくるこの声?も不思議だ。
幼く聞こえる無邪気な声なのに、大人びてる感じ。
それに、聞こえる感覚が何だか気になる。
何だか耳で聞いてる感じじゃない、初めての感覚。
「そっか、確かにこんな子は初めてだね。アーティもリズも、きっとルー達も、びっくりするわけだ」
取り敢えずアーサーさんとリズさんとルーマニアさんのことは知ってるってことか。
「えと、あなたは…?」
「そんなことよりさ、アーティとリズのこと、どう思う?
印象、みたいなものでもいいからさ」
はぐらかされたのか?
何でいきなりそんなことを?と思ったけれど、「早く早く!」と急かしてくるので考えてみる。
印象…かあ。
そう言えば一つ、気になっていたことがある。
「私の、物語が好きってことを覚えてて下さったり、色々と気を使って下さってるのは分かります。優しい方達だとは思います。
……何となく、変に気を使われているというか、そんな気も少ししてるんですけれど」
少し、間が空いた。
「あはははっ!」
物凄く楽しそうな、明るい笑い声。
「君はアーティの嘘にすら気づくんだ!凄い、とっても面白いよ!」
「はあ」
「嘘っていうより、様子を見るためにカッコつけてたってところかな。
そりゃあこれだけ力みたいなのを持ってる子相手じゃ、慎重にもなるよね」
「力?」
「詳しくはアーティに聞きなよ。それとね、スコーンは綺麗に焼ける時もあるよ。今日はブラウニーが遊びに来てるはずだからきっと大丈夫。
···君はまだ私達の姿を目に写す事はないだろうけれど、その力を使う内にきっとちゃんと会える。
だからそれまでは、私達の方から遊びに行ってあげるよ」
「ありがとうございます…?」
「それとね、この世界もそんなに怖くないよ。
君がどうするか、どうしたいか次第。まあ、すでに師匠は居るみたいだけどね。
この世界へようこそ。
お祝い、といっては何だけど、君がこの世界に悪意も敵意も持っていない事と、
敬意と愛情すら抱いている事は私が保証してあげる。
後一つ、あるけれどそれはアーティとリズに渡しておこうかな。
じゃあ、またね」
その声みたいなものと一緒に不思議な感覚が消えて、ドアが開く音が聞こえた。
33.5 知らない話もあるみたいです、sideアーサー→←32 部屋の中みたいです。
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火藍 - 次回予告が素敵です!!*´ `* (2016年10月8日 14時) (レス) id: 62bdde95ad (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!もっとガチな感じになるように努力しますね! (2016年1月31日 19時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
もも - これはガチって感じ的な!☆(`∀´)☆(キラーン)☆ (2016年1月30日 21時) (レス) id: 39fd51a07e (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - 猫科女子さん» コメントありがとうございます!返信が遅くなりすいません…。プロイセン師匠のかっこよさに気づいて下さり嬉しいです! (2015年10月2日 14時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - うえきばちのサボテン*さん» コメントありがとうございます!返信遅くなってすみません…。頑張りますね! (2015年10月2日 14時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこ@竜音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinoko1251/
作成日時:2014年8月22日 13時