24.5 知らない話もあるみたいです、sideギルベルト・イヴァン ページ28
「で?」
横に居るイヴァンに目的を問う。
…というか早くいかねえとまつ毛が抜ける!かっこいい俺様はそんなこと気にしねえけどな!
「で?って…あの子と仲いいみたいでいいなあって」
突き当りまで行ったところで、大き目の窓がはめ込まれている凹みに座る。
窓から差してくるお日様はあったかい。
ギルベルト君は僕の隣には座らないだろうな、こんなに暖かいのに。
「弟子だからな」
「君が?」
「俺様は師匠に決まってんだろ」
「…なんで?」
「何で…って」
「何で出会ってすぐのはずの異端者さんとなんでそんなに仲が良いの?」
「何を」
「解ってるくせに。あの子、人間じゃないでしょ?」
「…」
「何か違和感がある感じ、かな。少なくとも普通じゃない」
「そりゃ異世界から来てるんならそうもなるだろうよ」
「本当に?ギルベルト君はあの子の言う事を全部本当だと信じるの?」
「これだけ俺達のことを知ってるこの世界の人間なんて居るはずがねえ」
「だから僕も皆も、もちろん君もあの子に手出ししなかったんでしょ?あの子が『何だか』分からないから」
「違う」
「?」
「まず、雫に打算的な何かがあるように見えねえ。出会った時から普通じゃなかったがそれを打ち消す位に素直すぎた。
…お前だって話してる時の雫見たろ?あれを嘘だと思うか?」
「んー、異世界には僕達ですらだましてしまえるほどの何かがあって、だまされてるだけだとしたら?」
「だますことにメリットがねえ」
「…どうだろうね。僕達は『国』が意識と実体を持っていることが当たり前だ。
だから
でも、もし『国』がそんな意識を持っていない世界だったら?いくらだって意味はあると思うよ」
「だったら雫独りで来るはずがねえ」
「今は確認されてないだけなのか、捨て駒か…。
…あとは上司があの子を何とみなすかで変わるでしょう?」
「排除対象か、保護対象か」
「これは忠告になると思うんだけどね、『プロイセン君』。
あの子がなんなのか、どうなるのか、それが分かるまではあの子から手を引いた方がいい」
「だが断る。
このギルベルト・バイルシュミットが最も好きな事のひとつは
自分で良いと思ってる弟子の師匠で居てやる事だ…」
決まったぜ!…悪いがその忠告は受けられねえ。
「わあ、それほんとに好きだね。もう五、六回は聞いてるけど」
呆れる位には。
25 師匠を待ってるみたいです。→←24 髪を撫でられるみたいです。
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火藍 - 次回予告が素敵です!!*´ `* (2016年10月8日 14時) (レス) id: 62bdde95ad (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!もっとガチな感じになるように努力しますね! (2016年1月31日 19時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
もも - これはガチって感じ的な!☆(`∀´)☆(キラーン)☆ (2016年1月30日 21時) (レス) id: 39fd51a07e (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - 猫科女子さん» コメントありがとうございます!返信が遅くなりすいません…。プロイセン師匠のかっこよさに気づいて下さり嬉しいです! (2015年10月2日 14時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
きのこ@竜音(プロフ) - うえきばちのサボテン*さん» コメントありがとうございます!返信遅くなってすみません…。頑張りますね! (2015年10月2日 14時) (レス) id: 1bb9c4389b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこ@竜音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinoko1251/
作成日時:2014年8月22日 13時