ここは「ヘタリア」の世界みたいです。

１２　よろしくお願いするみたいです。 ページ12

「そうか…って女！？」

「ルッツ〜気づくの遅えぞ〜」


にやにや笑いながらそういうギルベルト…あ、バイルシュミットさんの方がいいのかな…？


「ちょっといいいか兄さん」

「ん？」


「兄さんはなぜ女だと？」

「普通男に抱き抱えられて怯えるって女じゃね？」

「そうか？エリザさんや…」

「そ、それより声だ声。その声こそ女っぽい」


「兄さん、何か隠しているなら早く言った方が身のためだと思うが」

「…胸」

むね


「に い さ ん ？」

「わ、待て、悪気はなかった！本当だ！ちらっと目に入っただけで…って痛い！」


本当にジャーマンスープレックスかけてる。


「いえ、別に気にしてなんかないです…大丈夫なんで」

「本当か？兄さんがすまない」

「え、ああ、はい」


「ヴぇー、ルートが気付かないのが悪いよー。こんなかわいい子、女の子ってすぐ分かるよ。」

「可愛いくなんか、無いんで…」


「私も気づいていなかったです！日本男児としての恥…！本当に申し訳」

「やめて下さい！」


頼むから土下座はやめて欲しい。


「いやあの、ホントすいません」

「何でお前が謝る必要が…すまない、何と呼んだらいい？」


「…雫でお願いします」

「そうか、なら雫、改めてよろしく。俺の事はルートで構わない」


少し笑みを浮かべた状態で差し出された手を見て、握手だと気付くまでに数秒。


「よろしくお願いします、ルートさん」

がしっとつかまれた感触を感じて、頭を深めに下げる。


「雫、よろしく！ギルベルトって呼ばせてやってもいいぜ」

「よろしくお願いします、ギルベルトさん」

やっぱりにやって感じの笑顔なんだな。


「俺の事はフェリでいいよ！よろしくね雫ちゃん！」

力はあんまりこもってないけど、笑顔と声と一緒でふわっとしていた。

「よろしくお願いします、フェリさん」


「私の事は菊でいいですよ。よろしくお願いしますね、雫さん」

一番丁寧で、優しく微笑まれた。

「よろしくお願いします、菊さん」


「さて、自己紹介も終わったところで…どうする？」

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