09 Yamada. ページ9
目的地に着いた僕は、指定された店に入って行った。
夜のネオン街に足を運ぶようになったきっかけは、もちろん坂本さんだ。
「遅れてすいません!」
「お、哲人遅かったな!」
「まあ、はい、ちょっと色々と笑」
LINEで話した時とは全く違う朗らかな顔を見せた。
「誠也呼びたかったんだけどさ、広島マツダで試合やってるじゃん?」
「そうっすね、次呼びましょ。」
ていうか、誠也と来てたら、絶対朝まで帰れないだろうな笑
「坂本さん、勇人くんってお呼びしていいかな?」
「好きなように呼んだらええ。」
「勇人くん、れいな今日のためにお酒控えてたんだー♡」
「好きなように飲んだらええ。」
「やったあ!勇人くんだあいすき♡」
はあ…
坂本さんの周りには、女むき出しの女が沢山戯れていた。
「哲人くん、ここのお店初めてでしょ?勇人くんが今日哲人くん連れてくるって言うから、こももすっごいわくわくしちゃって!こももね、哲人くんの大ファンなの♡」
「あ、そうすか。」
小桃
僕より2歳年下で、服や私物、メイクもピンク色で統一された、可愛らしいロリ系の顔をした女。
ここのNo.1らしい。
…可愛い。
でもなんだろう。
どうしてもAちゃんのことが頭から離れない。
「っ…」
「…?哲人くん、どーしたの?あ、そうだ!携帯開いて貸ーして♪」
「え?あ、うん。」
「はい、完了♡」
画面を見ると、新しい友だちに“小桃”の文字が。
…ピロリンッ♪
♪小桃♪小桃です♪あ、本名は山田小桃!苗字同じなの!よろしくね♪明後日空いてる???こもも明後日に球場行くからさ、試合後に会いたいかなーって。おっけい?
「あ、多分OK。」
「多分じゃなくて絶対ね!!」
なんで今目の前に居るのにいちいちLINEで話すんやろ。面倒やな笑
まあええか。
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作者名:雫 | 作成日時:2019年5月5日 16時