カメレオン４【今日から俺は】 (ページ18)

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寸で避けたが、コメカミあたりを擦った。

「押せ！数なら勝てる！！」
「うおおおお！！」

横から拳が飛んできて避ける。
腹を蹴ってやった瞬間、反対からケリが来た。
すぐに身を固めて防御する。

ゴスッ！

「っ…(いや、数多すぎだろ！)」

とんでもない数だ。20近くいる。
しかも俺が狙われたってことは、三橋たちも危ない。
なんとかしてコンタクトをとらないと。

(チッ、こんな時すぐ連絡できるような手段があればいいのに…)

ヒュッ、ブン！ゴスッ！

「うらぁ！！」

バキッ

二人を殴って飛び蹴りを喰らわせて…。
でもまた動ける奴らが詰め寄ってきて。
襟元を掴まれたその手を肘で打つと、左ストレートを顔面に叩きこんだ。

(あー…もうクソ。逃げようかな)

右手がズキズキと痛む。
やっぱり片手でどうにかするのは無理だ。
でも、逃げようにも退路を作るのは難しい。
隙が無いか周りを見渡していると、横から来た鉄パイプを鞄ではじいた。
そして思いっきり蹴り上げる。

「おら！」

その瞬間横から殴りかかってきた拳を避けてパンチをお返ししようとしたその時。

「喰らえ！！」

バチバチバチバチ！！！

突然、全身に電気が走ったような感覚に襲われた。

「っ！？」

筋肉が萎縮してうまく力が入らない。
やばい倒れる。

ドサッ

「うおー！すげー！」
「オメー遅すぎるぞ！こっちゃ一発貰っちまったじゃねーか！！」
「悪ぃ悪ぃ！動き早すぎて一発目で当てるの難しかったんだぜ」

揺れる視界の中で、謝る男の手にスタンガンが握られているのを見た。
…クソ、相良の入れ知恵か。

「さが…らっ」

このままじゃ、三橋と伊藤が…あぶな―――…

　＊＊＊

「相良さん！相良さん！」
「どうだ」
「やりました！」

今村に背負われたAがドサッと地面に落とされた。
意識はないらしい。

「よくやった。伊藤と三橋は？」
「すでに女捕まえてます。そろそろアイツら気づきますよ！」

谷口の報告を聞いたところで、誰かが走ってきやがった。

「相良さん！伊藤来ました！！」
「今、女盾にボコッてるとこッス！」
「すぐ行く。…オメーらも各自持ち場に戻れ」
「「「はい！」」」

全員が出て行ったのを見て、俺は腰を掛けていた作業台から降りた。
目ぇ閉じて眠ったままのAの肩を足でつつくと、まだ意識が戻らないのを確認して俵担ぎする。

「女のくせに胸ねぇなコイツ」

ドサッ