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バタン バタン
「A！すまんかった！！」
「この通りじゃ！一旦その銃は収めてくれ！！」
少し遅れて運転席と助手席から出てきた男たちも慌てて傍までやってくると、一緒に土下座し始めた。
…なんかすごい絵面だな。
おっさんたちに土下座されてる高校生。
とりあえず俺はゆっくり銃口を下ろす。
「おいおいおい、なんなんだオメーはよォ。急に割り込んできて、どこのジジイだコラ！！」
「八島組2代目組長だよ」
「失礼しました〜」
ものすごく分かりやすく威嚇して、ものすごく分かりやすく退散していった今井。
コントみたいだな…ちょっと気が和んだよ、ありがとう。
「八島藤助さんですね。初めまして」
とりあえず話しかけてみたけど、組長さんは顔を上げるつもりはないらしい。
彼はまだ少し荒い息を大きく吸って、口を開いた。
「賢介がA組に手ェ出しとるのは知っとった。止めはしたが…縄に縛るほどの事はせなんだ」
「………………」
「ここまでの事を起こした責任はわしが取る…！じゃけ…ッ…この子らだけは手ェ出さん取ってくれ」
この子ら…。
八島賢介と八島華のことか。
「テメェの頭ひとつで足りるかよ。こっちは3代目もアルさんも襲われてんだ！！ここまで好きにされて、悪かったの一言で済むと思ってんのか！！」
「全部…渡す…組も…この命も。…………ッ好きにして構わん！」
怒る智司の言葉に答える藤助さん。
自分の命を差し出してでも、子供たちを守りたいってことか。
それなら、縄で縛ってでも止めてもらいたかった。
…なんて、今更言えないけど。
「珍しいですね。組より子供ですか」
「………。15年前に最愛の妻を亡くした」
「親父！！その話は「黙れ！！」
八島を一喝すると、藤助さんはまた頭を地面に擦り付けた。
「もう…これ以上家族を失いとうない…！」
土下座をする手が震えている。
訴えるように絞り出した声は少しかすれていた。
「………………」
俺の知らない、親子の形。
(少し羨ましい、なんて)
ふと脳裏を過ぎた、あの雨の後姿。
ヤクザは皆が皆こうあるわけではない。
やられたら、やり返す。
ナメられたら終わり。
(A組を想うのなら、ここは…)
心を鬼にしてでも。
「待ちな」
目を見開いた。
ザワザワ… ザワ…
驚いているのは、俺だけじゃない。
智司も、相良も…組員全員が動きを止めた。
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黒のコ屋(プロフ) - S!nsei_zaさん» そ、そんな何回も読んで頂けるなんて…！糧すぎる！執筆の糧すぎるわ――！！（ﾄﾞﾝﾁｬﾝ騒）これはとことん付き合ってもらいましょう！えぇ！勝手に連れて行きますかお気になさらry…((殴 スミマセンふざけ過ぎました。笑 応援コメントありがとうございます〜^^ (7月27日 18時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
S!nsei_za(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく読ませていただいてます！何回も読み直すくらい大好きな作品です！三週目終わった所です…笑これからも応援してます！ (7月23日 21時) (レス) id: 165fe81141 (このIDを非表示/違反報告)
黒のコ屋(プロフ) - 成瀬さん» コメントありがとうございます！主人公、ついにポロリと本音を出しちゃいました。もう本人の気持ちを知った元開久組に遠慮はありませんので、今後の絡みに乞うご期待ですね！（それを表現できる文才があるかどうかは別として）。最後までどうぞよろしくお願いします！ (6月14日 17時) (レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 個人的には書籍化して頂きたいくらいに大好きなお話なので、最後までついて行かせてください☺️これからもお身体にお気を付けて頑張って下さい。応援しています！！ (6月13日 20時) (レス) id: 778f9ea582 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬(プロフ) - 主人公がどれだけ二人のことを、組のみんなを大事に思っているか、想いを読むだけで泣きそうになりました。そして名シーン、『二度と人の男に手ェ出すな』というセリフ、本当にかっこよかったです。智司相良と同じく目見開いちゃいました笑 (6月13日 20時) (レス) id: 778f9ea582 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2023年5月29日 18時
