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楽しめそう、か。
そんな甘い世界じゃないんだけどな。
心の中で呆れたようにため息をついていると、智司がドスの効いた声で「おい」と話しかけた。
「俺らの世界ナメんじゃねぇよ。覚悟のねえ奴はすぐ消されるんだ。たかが一般人のガキども刺して優越感浸ってるようなオメーが入れると思ってんのか」
「こちとらテメェの命かけてコイツの付き人やってんだ。ハンパな覚悟でやりてぇってんなら、他所行け他所」
智司…相良…。
俺は一瞬の驚きの後密かに笑みをこぼすと、コツンと相良の背中に額をくっつけた。
「フーン、妬けるねぇ」
「………………」
「ま、どのみち今日は少年院行き前のパーティーだ。テメェらとことんぶっ殺して、ついでにその“付き人”ってポジションを明け渡してもらおうか。…俺らが入れるように」
相良はニヤリと笑う。
「そのクソ加減ゾクゾクするねぇ」
柳は笑うのをやめ、彼を見た。
「だがなァ…俺よりひん曲がった奴はいらねぇんだよ」
そしてもう一つ、と付け加える。
「開久は負けねえ」
「行くぞォ！！」という智司の号令で、開久の不良たちが一斉に走り出す。
俺も伊藤も同じように走り出すと、眼鏡を取ってメリケンを装着した。
そして、待ち構えている北根壊の生徒を殴り飛ばす。
「うらあ！！」
ドゴッ！ バキッ！
「死ねやー！」
「ンだとコラー！！」
ドスッ、ドゴッ！
灰色と緑の制服が交わる乱闘の中で、北根壊の不良たちを着実に伸していく。
拳を放っても、治りかけの傷口に痛みは走らない。
智司が朝強めに包帯を巻いてくれたからだろうか。
「ナメてんじゃねーぞ！！」
ブンッ、ヒュ
「ナメてねぇよ！！」
ドガッ！
ドンッ、バキッ！
ゴツッ！
避けては殴り、受け止めて払い、蹴る。
次々とかかってくる不良たち。
軽く片手分倒したところで、一旦戦況を知ろうと、無造作に積み上げられた木箱の上に駆けあがる。
あたりを見渡すと、背の高い大嶽がまず最初に目に入った
(あの大嶽って奴が厄介だな)
身体がデカイ分、パワーも強い。
かかっていった開久の奴らが一発で伸されてる。
(彼に太刀打ちできるとすれば伊藤か智司か)
そう思っていたら、大嶽と目が合った。
「休んでんじゃねーぞこら！！」
「！」
突然後ろから来た怒声と気配に反応して体制を落とす。
頭上を拳が通ると、その隙に腹へ一発蹴りをお見舞いした。
ドゴッ
「うぐっ！」
上着を脱ぎながら木箱を飛び降りる。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
