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有無を言わさず口に放り込むつもりなんだろう。
さらに和菓子が近づいてくる。
仕方がなく口を開くと、和菓子が入ってきた。
うん、美味い。
「A」
口をもぐもぐしていると、智司に名前を呼ばれた。
深刻そうな顔で現れた彼に思わず口が止まる。
「お前のダチだ」
「ダチ…？」
お茶を含んで和菓子を飲み込み立ち上がると、智司の後ろにいた私服姿の理子ちゃんが現れた。
「えっ、理子ちゃん？」
「……ダンソウメイくん」
震えた声。
泣きそうな顔。
「ダンソウメイくん…っ…」
理子ちゃんの目にポロポロと涙が溢れる。
あうあう言葉にならない涙声を出す彼女を思わず抱きしめた。
「なになになに！？落ち着いて」
「ぅう…ううう〜〜〜っ…」
ポンポンと背中を優しく撫でて落ち着かせると、俺は事情を知っていそうな智司の名前を呼んだ。
「何があったか知ってるのか？」
「三橋と伊藤が…病院に運ばれたらしい」
「！」
頭に八島の姿が過ぎった。
理子ちゃんを相良に任せて、智司の運転で千葉総合病院に向かってもらった。
裏口から病院に入ると、理子ちゃんから教えてもらった病室に向かう。
「ちょっと、走らないでください！」
看護婦さんの声を無視して階段を上がると、目的の部屋を見つけた。
「はぁ…はぁ…」
小さく話声が聞こえる。
意識はあるのか…。
俺は息を飲むと、ドアを開けた。
ガチャッ
「「うおおっ！？」」
驚きの声を上げた二人。
思わず俺も目を見開いて固まった。
ベッドの上で何かを慌てて隠している。
「三橋…伊藤…」
「よ、よう…A」
「お、おう。なんだ。理子から聞いたんか」
頭や身体に巻かれた包帯。
顔もたくさん治療痕がある。
酷い姿だが、いつもと変わらないトーンで話す二人に少し安堵した。
「…よかった…意外と無事だったんだな」
「アホか。これのどこが無事じゃい」
「誰にやられた」
「「………………」」
黙り込む三橋たち。
目線も合わせやしない。
「伊藤」
「あぃ！？」
「背中にやった右手にあるもの見せて」
「っ…」
嘘がつけない男だ。
ぐっと歯を食いしばる伊藤は少しだけ粘ったけど、表情を変えず手を出す俺を見て下がり眉毛になり、視線を落としておずおずと右手を出してくれた。
「あっ！馬鹿テメェ「ありがとう」
彼の手に握られていたのはヤクザのバッジだった。
「名乗ったか？」
「………。いや」
「どんな奴だった」
また黙り込む。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
