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「お、A」
三橋が俺を呼んだ。
「鬼の出番だぜ」
ちょいちょい、と彼が指さす方を見れば、本屋の横道の奥で中学生がスカジャンを着た男五人に絡まれている。
「カツアゲかな」
「さぁ？」
あんまり見かけない面だけど、結構若い男だな。
「オメー、見つけたなら助けてやりゃいいじゃん」
「うっせ！俺は自分に有益な事がねーと動かないの！」
「サイテーだな」
A、手伝うぜ。とついてきた伊藤と一緒に彼らの元へ歩み寄る。
話の内容を聞く限り、中学生の塾代目当てでカツアゲしているらしい。
鞄から鬼面を取り出し、顔につけた。
ポケットの中でメリケンをはめる。
「おい！！」
伊藤が後ろから吠えた。
中学生の胸倉を掴んでいた不良がこちらを見る。
「クソが。ガキ相手に金せびってんじゃねーよ」
「あんだコイツ。変な髪型しやがって…。おいおい、可笑しな面してる奴もいるよ！なんだコイツらお笑い芸人かよ」
「「「ぎゃはははは！！」」」
馬鹿にしたように笑う不良たち。
彼らの言葉で、伊藤の額に青筋が立つ。
「誰が」
「あ？」
「変な」
ザリッ…
「髪型だコラァ！！！！」
バキッ！！
先制攻撃は伊藤のアッパーからだ。
中学生を掴んでいた男の顎に綺麗に入って上に飛ぶ。
同時に俺は傍にいた男の顔へ思いっきり蹴りをぶち込んだ。
ドサ ドサァ…
「うわっ、なんだこいつ！」
「結構やるぞ！」
今更構える残り三人を無視して、鞄を抱いたままへたりこんだ中学生に目を向ける。
「逃げれば？」
「へ！？…は…はい…！」
鬼面に若干ビビりながらも、鼻血を拭ってフラつきながら逃げて行った。
「待てこら！」と追おうとした不良の足を伊藤が引っかけて転ばせる。
「ヤローふざけやがって！」
「そのウニ頭は俺が殺す…！」
ブチッ
「今、アイツウニつったか。まじ殺す」
拳を鳴らす伊藤。
…馬鹿にされたくないなら、その髪型やめればいいのに。
「ボコボコにしてやるぜェ！！」
手前の男が拳を振り上げた、その時。
「ぬかせコラァ！！」
バキッ！と凄まじい音がして、男が倒れた。
目を見開く俺たち。
彼の後ろに現れたのは、開久の制服を着た男。
呆然と見ていると、どこからともなく開久の不良たちが乱入してきた。
「オラァ！」
「クソガキがぁ！」
「な、なんだコイツら！！」
「開久だ！おっかねぇ不良高校だよ！」
「ぎゃ！」
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
