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病院に向かっている間に、車内電話でA家に報告を入れる。
出たのはテツだった。
手早く報告を済ませ、叔父さんへの言伝を頼むと電話を切った。
「テツさんか？」
「ん。とりあえず報告はお願いしたよ。それと、今日は人手が足りないから晩御飯は出前取るって」
((よかった…))
「出前って何食うんだ？」
「さぁ？多分寿司とか…？」
「お、いーじゃん！俺もAンち行く！」
「タカるな」
ヤクザの家だって言ってんだろ。危機感を持て危機感を。
そんな話をしている間に、病院の建物が見えてきた。
車を裏口の方へ回す。
怪我人の引き渡しは智司たちに任せて、俺は院内に入ると受付を済ませることにした。
その後、まったく怪我をしていない三橋と一緒に別室で待っていると、治療を終えた伊藤と理子ちゃんが入ってきた。
「ダンソウメイくん、怪我の治療までお世話になっちゃってごめんね」
「いいよ。元々開久の連中の怪我は面倒見る予定だったからそのついで」
今回大きな怪我をしたのは相良ぐらいだしね。
「開久の奴らは、処置終わった奴から大部屋の方に詰め込まれてたぜ」
「片桐くんも相良くんもその部屋にいるみたい」
「行って来いよ。俺らは佐川たちの相手しとくから」
伊藤と理子ちゃんにそう言われて、有難くお言葉に甘えることにした。
廊下を歩いていると、騒がしい声が聞こえた。
開久の不良たちが詰め込まれている大部屋からだ。
その後ナースの怒鳴り声が響いて、静かになった。
…怒られたな。
コンコン
しんとなった部屋にノックしてドアを開けると、予想通りナースのお姉さんが腰に手を当てながらお怒りモード発動してる。
「Aさん、困りますよ！他の患者さんもいるのに！」
「ごめんなさい。言い聞かせます」
「お願いしますね！」
キツめの語尾に苦笑いを溢すと、ナースのお姉さんは文句を零しながら出て行った。
お通夜みたいな空気になった不良たち。
なんだ君ら、ナイフよりナースのお姉さんの方が怖いんじゃないか？
「全員、治療が終わったみたいだな」
包帯やガーゼの巻かれた顔や腕を見ながらそう言うと、それぞれが頷いた。
「お前は見てもらったのか？」
口元に薬の痕が残る智司が、一番奥のベッドに座りながらそう言った。
隣には相良が行儀悪くベッドに靴のまま立膝して肘をついてる。
「今回は治療するほどのもんじゃないから大丈夫」
二人の傍に腰掛けると、ついでに相良の足をペシッと叩いた。
行儀悪いぞ。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
