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今度はそっちで一戦起きそうな雰囲気になって、俺はやれやれと二人の間に割り込んだ。
「理子ちゃん、ハンカチある？」
「ちょっと待ってね」
俺の後ろでベロベロバー！と挑発する三橋に殴ろうとする相良の腕を掴んで止める。
駆け寄って来てくれた理子ちゃんから可愛らしいハンカチを拝借すると、相良の上着を脱がせて刺された傷の上を縛った。
「ちゃんと弁償するから」
「いいのよ」
いや、流石に血まみれのハンカチは洗っても返せないよ…。
「ンで、この空気どうすんのよ」
「どうもこうもねーだろ。おい、テメェら！頭やったのは俺様と伊藤だからな！二度と軟高に歯向かうんじゃねーぞボケ！！」
「とどめ刺したのテメェらなだけで、ほとんどやったの俺らじゃねーか」
「だってー！だってー！ナイフ怖えーんだもーん！対策練らな、やってられんやん？」
「そこで卓球ラケットが出てくるオメーの思考回路が不思議だよ」
「っていうかこれ、どこから持ってきたの？」
「軟高の体育倉庫から備品パチってきた」
「怒られても知らないからな…」
北根壊の不良たちがこちらを警戒しながら、気絶した柳と大嶽を回収して逃げて行った。
その後ろ姿を中指立てて挑発する開久と軟高の不良たち。
…みんなガキだな。
とりあえず北根壊の不良たちもいなくなったことだし、みんなここを出ようってことで撤収の準備を始めた。
そんな中、俺はふと思い出して佐川たちに声をかけた。
「ねぇ、今回は君らもうちの病院に診てもらってよ」
「え、なに。Aンちって病院なの？」
「おーすげー！金持ち坊ちゃんか！」
「あ、だから三橋さんたちと仲いいのか。驕り番？」
ボコボコになった顔で、佐川や他の軟高不良たちがわらわらと俺の元へ集まってくる。
驕り番て…。なんだその不幸な配役。
「つーか、前から思ってたけどAって喧嘩強えーのな」
「眼鏡取ったらそこそこ顔いいじゃん。今度俺おすすめの理容室連れてってやろうか！」
「三橋さんと伊藤さんはともかく…オメー開久の元番と仲良いの？」
「あ、それ俺も思った」
サァ…と顔を青くする三橋・伊藤・理子ちゃん。
前回と同じように気絶させて記憶を飛ばそうと構える三橋を止めて、俺は彼らに向き直る。
「俺ね、ヤクザなのよ」
「えっ…」
「「「「えっ！？」」」」
「「「「「「えええぇ―――――！！！？」」」」」
軟高の不良たちが声をそろえて叫ぶ。
傍にいた相良たちが不快そうに耳を塞いだ。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
