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「その綺麗な顔にさァ、噛みついて傷付けたらアイツらブチギレんのかな」
柳の顔が近づいてくる。
君がその気なら、俺は精いっぱいの頭突きで撃退してあげる。
そう思って、力を込める為に歯を食いしばったその時。
「オラァ！！！」
相良の蹴りが飛んできた。
寸で俺を離した柳。
相良は俺の前に立つと、柳を睨みつける。
「相良」
「おう。…怪我は？」
「無いよ」
両手を上げてヒラヒラすると、振り返った相良が少し笑った。
怪我がないことに安心したらしい。
「チッ、またオメーかよ」
「柳…コイツに近づくなつったよな」
「ゴチャゴチャうるせぇなァ。…狂犬が負け犬にされたくなかったらすっこんでろよ」
「あ？死ねよ」
―――ブンッ、ガツッ！ドゴッ！
柳と相良の一騎打ちが始まった。
手持無沙汰になってしまった俺は、とりあえず自分の背中の埃を払う。
「………一応訊くけど応戦は？」
「いらねぇ」
だよね。
それより喧嘩に集中したいから話しかけてくるなって顔された。
(そりゃないだろ)
助けてもらったのは素直に有難いけど、横取りしたのは君だぞ。
そう思ってため息をついたその時、どこからか凄い音がした。
驚いて振り返ると、資材置き場の辺りが砂ぼこりをあげている。
(崩れたのか…？)
ガラガラと山積みになった廃材からフラフラの智司が出てくる。
周辺に大嶽の姿が無い。
あの男…逃げたな。
姿の見えない大嶽に向かって叫ぶ智司に、今がチャンスとばかりに北根壊の不良たちが群がる。
「A！智司ンとこ行ってこい！こいつ一人なら俺で十分だ」
「おい、勝手に決めんなよ。その鬼は俺が―――ゴツッ！
柳の頬に相良の拳がヒットする。
「さっさと行け」
「相良…」
「俺の代わりに『ダセェ面してンな』って喝入れてきてくれや」
ニヤリと笑う相良。
………………。
仕方がないな。
「俺の傷の分までシメといて」
「へっ、元よりそのつもりだ」
相良とすれ違うタイミングで手を合わせる。
パンッ！という小気味のいい音が響いて、思わず走りながら笑みがこぼれた。
駆け出した俺は、智司の元へ向かう途中で殴りかかってくる不良を二、三人倒すと、彼を羽交い締めにしている二人のうち一人の背中を思いっきり蹴り飛ばした。
「どはぁ！！」
ガラガラガシャーン！
そのまま流れるように、周りにいた不良たちを手当たり次第倒していく。
「うわ！？」
バキッ、ゴスッ！
「コイツ…いつの間に！」
ドゴッ
「ぎゃあ！」
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
