また、次の人生で。

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Aside


心配してくれてるけど、
一緒に来てくれたときにラウールさんたちの安全が
私には保証しきれないからそっちの方が心配で。

だから、少し怖いけど。
一人で行く。


『、た、だいま』

「あれ、帰ってこなくていいって伝えなかった？」

『え、っと、』

「誰もお前なんていらないと思うけど。
　きっと今一緒に居る人も思ってるよ、
　こいつ邪魔だな、迷惑だなって笑。

　あれ？もしかして自覚ない？笑」


人の優しさに触れすぎて忘れかけていた、この感覚。
そうだ、私はこういう世界で生きてきたんだった。

ただ血が繋がってるだけの、
他人の言いなりで生きてきたんだった。


「あー、でもな。結局あれだよね？
　母と娘って言う関係だよね？
　だったらうちに居た方が都合良いかも。」

『、それは、どういう、』

「そんなんも分かんない笑？
　ストレスの発散の道具は家いた方が良いよねって話。
　そう思わない？」

『…ぇ、』

「何もしなくても生きていけてさー？
　ストレスも発散出来る、
　そんな便利な道具ないよね。」

『、ぁ』


やばい、と思ったときには遅かった。
いつの間にか私の視界には天井、と
狂気的で真っ黒な目をした母。

そりゃこうなるよな、って
冷静に考えられている自分もいる。

だって、勝手に家を出ていったと思ったら、
勝手に帰って来るんだもん。

自分勝手極めてるじゃん。

こうなるに決まってたんだ。

吸い終わった煙草で焼き付けられるのも、
お皿投げられるのも、
こうやって殴られることも、
全部、全部。

"宿命"だったの。

分かってたのに。
死に損なったら、そのうち殺されるって。

だったら、自分で死にたかった。

生かすことだけが、救いになる訳じゃないんだよ、
宮舘さん、佐久間さん、翔太さん。

そのまま、知らないふりの方が、ありがたかったよ。

でもね？ラウールさんは、生きてて？
貴方には、沢山の幸せが待ってる。
私とは、違うんだよ。




"宿命"
生まれる前から決まっていた、
人間の力ではどうすることもできないめぐり合わせ。


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