心の中に (ページ37)

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亮平side

大介
「今からAのところに行っても
　大丈夫ですか、？」

「大丈夫ですよ。
　睡眠薬を飲んでいたのが溶けている分もあるので、
　まだ目は覚めないかも知れません。
　もし起きたときパニックになったりしたら
　すぐにナースコールを押して下さいね」

大介
「わかりました、ありがとうございます」

Aの病室に向かう足取りはみんな重くて。

泣いてる人も居れば、

何か考えているのか

眉間にしわが寄ってる人も居る。

９人の中で一番責任を感じているのは

辰にぃだと思う。

お医者さんの前でも結構感情的になっていて

相当メンタル的にやられてるんだと思う。

亮平
「辰にぃ、Aは大丈夫だよ」

辰哉
「…俺のせい、だよな」

亮平
「これは誰のせいとかないよ、」

辰哉
「Aは俺らの顔見てなんて言うかな、」

亮平
「Aがなにを言おうが、
　俺らにとっては大事な妹でしょ？
　Aがなにを思ってても、
　俺らの気持ちは変わらないじゃん」

辰哉
「、うん」

亮平
「それをストレートにAに伝えたらいいんだよ。
　すぐには届かなくても伝え続ければ
　いつかAに届くから。」

辰哉
「そうだよね、」

Aの病室に入れば、

真っ白な顔のAが眠っていて。

所々血がにじんでいる包帯が痛々しくて。

みんなでAの手を握った。

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