心の中に (ページ36)

今日:80 hit、昨日:201 hit、合計:183,786 hit

5.5-8 ページ36

・

・

真都
「…Aは、本当に死にたかった？」

辰哉
「そんなんこの行動で分かんだろ」

「Aさんを見つけたのはどなたですか、？」

翔太
「、俺です」

「それはどのタイミングで？」

翔太
「夜ごはんの前に、
　Aを呼びに行こうと思って」

「そうですか…、
　…いつも同じくらいの時間でご飯食べてますか？」

涼太
「そうです、大体は。」

「…これはあくまでも推測ですが、
　Aさんは死にたくなかったのかも知れません」

辰哉
「、でも！」

「もしかしたら死にたいという感情はあっても
　怖かったのかもと言うことです。」

辰哉
「どういう…ことですか、？」

「見つけてくれる、って自信がある時間に
　行動を起こしたのではないでしょうか。
　傷が深くなくてもずっと出血しつづければ、
　時間が経って死んでしまいます。
　これこそ首とお腹ですからね。
　でもお兄さんならすぐに見つけてくれる、
　助けようとしてくれるって思ったのかも知れません。」

亮平
「…自分の存在価値を
　確認したかったってことですか？」

「まぁ簡潔に言えばそんな感じです。
　見つけてくれなければ、知らないふりされれば
　死んじゃえば良いんだってことかも知れません。」

蓮
「…そんな事しないのが
　分かっててくれたのかな」

辰哉
「、んなのAしか分かんねぇだろ…」

「お兄さんの言うとおり、
　それはAさんしか分かりません。
　でもAさんがたくさん悩んで考えた行動なんです。
　責めたりすることはしないであげてください。
　あとはお兄さんたちの気持ちを、
　ストレートに伝えてあげる事も必要です。」

・