心の中に (ページ40)

今日:142 hit、昨日:201 hit、合計:183,848 hit

5.5-12 ページ40

・

辰哉side

みんな仕事、学校には行ったんだよ？

だけどね、みんな周りの人に心配されて帰って来た笑

半分は強制帰宅だからね？

心配しすぎて仕事も手につかないなんて初めてだよ。

仕事に行っていた３人も帰って来た。

翔太はお客さんの髪を切るときに

誤って自分の指も切ってしまったようで絆創膏だらけ。

涼太の手も絆創膏だらけ。

今日だけでお皿を３枚割ってしまったんだと。

亮平は授業で単元間違えたり、

１週間前にやった小テストを

もう一度やってしまったり。

生徒さんにまで心配されたらしい。

A？

にぃちゃん達Aいないとダメだわぁ。

ちゃんと戻ってきてくれないとさ、

多分みんな仕事クビになっちゃうよ笑？

照
「病院行くけど行く？」

もちろんみんなうなずいた。

亮平
「…Aはお寝坊さんだね」

真都
「そうだね、少し眠かったのかもね」

涼太
「翔太に似たのかな」

翔太
「俺はこんなに寝ねぇよ」

車の中でそんな会話をしてて。

運転してる照もその隣にいる俺も

すこし表情が緩んだ。

そっか、そういう考え方があったか。

Aは少しお休みしたかったのか。

少しだけ、気が楽になった頃には

もう病院に到着してた。

翔太
「まじAの耳元ででっけぇ
　アラームでも鳴らしてやっかな」

真都
「A大きい音苦手なんだからだめ、」

翔太の言葉は、

きっと翔太なりの優しさなんだろうな。

そんな会話もしながら

Aの病室に着いたとき。

大介が目に涙をためながら、

でも笑顔でAに話しかけてて。

俺らは静かに病室に入った。

・