かっこいい君とかわいくない私。 (ページ10)

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君は私のヒーローページ10

貴「輝ー！」
赤「ああ、桃花。来たのか」
貴「今日は…差し入れがあるよー。」
赤「差し入れ！？…たい焼きか！？」
貴「ピーンポーン！さ、食べよ！」
赤「いっただきまーす♪」
貴「どーぞどーぞ、遠慮せずに食え！」
　私はあれからよく輝のスケボーの応援に来るようになった。
　輝をみていると心が楽になる。
　あの幸せな痛みもあるけどね。
　その時、公園に怒声が響き渡る。

不「おい、お前そこのけよ」
？「何でですか…俺が先にいたのに…」
不「ああ？ここは俺たちの領域のなんだよ。痛い目にあいたくなければ、さっさと消えろ！」
貴「ちょっとあなたたち！」
不「ああ！？なんだてめえ。」
貴「この子が先にいたんでしょ？その言いぐさおかしくないですか？そこまでここ使いたいなら早くに来ればいいじゃないですか。」
不「…！！女だってなめてりゃいい気になりやがって…！」
　不良の一人が殴りかかってくる。
　でも私はそれに動じず、拳を避けてその男の頭の横に足を寸止めする。
貴「こっちも言わせてもらうわ。女だってなめてると痛い目に会うわよ。」
不「ちっ」
　バタバタッ
？「あのっ！助けてくれてありがとうございます！」
貴「いえいえ、私たちもここ使ってたからつい、カッとなっちゃって…」
藤「俺、藤元優って言います！城ヶ中学3年です！あの…あなたは…？」
貴「私は姫園桃花！城ヶ高校２年！よろしくね優君！」
藤「桃花さん、ヒーローみたいでかっこよかったです！じゃあ、また！」
貴「バイバーイ！」
赤「おい…」
貴「あれ、輝いたの？」
赤「…帰るぞ。」
　輝がさっさと歩きだす。

貴「ねー輝？」
赤「…」
貴「輝ー？さっきからずっと黙ったままだよ？」
赤「なんで勝手につっぱしんだよ…」
貴「え？」
赤「今回は運が良かったものの…何かあったらどうしてたんだよ。」
貴「えー大丈夫だって！やっつけちゃうから！」
赤「それでも…俺に言ってくれたって良かっただろ…じゃまになるかもしれないけど…
　少しは役に立てたかもしれないだろ！」
貴「…」
赤「なんでお前はいつもいつも…俺を頼ってくれないんだよ…」
貴「でも…私に何かあったら輝が何とかしてくれたんでしょ？」
赤「えっ？」
貴「私にとってのヒーローは、輝だから！」
赤「…ハー」
貴「何で溜息！？」
赤「なんでもねえよ、帰るぞ！」
貴「はーい」

赤「…かわいいこといってんじゃねーよ」
貴「えーなんか言った？」
赤「別に」
　これからも君は私のヒーロー。