最終選別 偽者 ページ13
＊緑谷side＊
3日目＿＿＿＿…
山の中腹までとは違い
本当に藤の花が咲いていない
薄暗くて 影の中で何かが動いてたりする
いつ自分に刃が向くかと思うと気が気じゃない
たまに聞こえる 誰かの叫び声が不安を掻き立てた
(相手はオールマイトに勝るとも劣らない鬼という存在
弱点は陽の光や藤の花…日中は日向にいれば安全だとして
夜をどう対処するかが問題だ…今までみたいに走り回ってたら
体力が持たない…とりあえず東に向かって移動だな
太陽の光が1番初めに当たるし…
其処から太陽を追い掛けるように移動すれば…)
「ﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂ」
『前見ねぇと木にぶつかるぞ』
「へぁ？」
ふと聞こえた声に顔を上げると 目の前に立派な木が立っていた
『…場所考えろよ
此処は日陰だ。いつ鬼に喰われるかわかんねぇぞ』
正面の木の上から轟くんが話しかけていたようだ
音もなく地面に降り立った轟くんを見て少し違和感を覚えた
何かが違う…
不躾にも僕は違和感の正体が知りたくて
彼の顔をまじまじと見てしまっていた
『大丈夫か緑谷…俺の顔になんかついてるか？』
「うん⁉いや えぇっと…なっなんでもないよ⁉」
ここでようやく 僕は彼に感じた違和感の正体に気がついた
「あのさ 轟くん…気のせいだったら申し訳ないんだけどさ…
轟くんの顔から表情が消えた
彼から発せられる異様は雰囲気は
僕に警戒心を持たせるには十分だったのだ
「ふっ…はははっ！
気づかれたか…擬態が不完全だった
瞳孔で見抜かれるとは
だが 見抜かれようが関係ない
おまえはここで俺に喰われる
久しぶりの稀血だ…！
さらに力をつけ いつかこの山から逃げてやる」
愉しそうに彼は言った…
これが鬼…人の命を奪うことにカケラも罪悪感を感じていない
殺すことが愉しくて仕方がないといった様子だ
(…怖いｯ)
今まで数々の事件に巻き込まれてきた
悪意に対する耐性がついてきたと思っていた
だけどこれは違う…
純粋に愉しんでるんだ
マスキュラーと同じで…殺すことを愉しんでる
命乞いをする相手を嬲り殺して愉しんでる
鬼の手が僕の首を掴み締め上げた
意識が混濁し視界が歪む
("個性"は効かない…強さはオールマイト並み…逃げられないｯ)
諦めかけたそのときだった
＿＿銀の呼吸 壱の舞 雪月華
轟くんがもう1人現れ
僕の首を掴む腕を斬り落とした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆぎ(プロフ) - 雨色の水滴さん» ありがとうございます！頑張って考えた甲斐がありました。他の話も書いてるので是非！これからも応援よろしくお願いします!! (2021年6月9日 2時) (
レス) id: 0bf1aaca6b (このIDを非表示/違反報告)
雨色の水滴 - 轟君かっこよすぎー！！後、技名のセンスが凄いです尊敬します。（真顔） (2021年6月8日 20時) (レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぎ(プロフ) - とこよさん» いや…ちゃんと見たらアレで良いんでした…水の呼吸の横水車的なくくりです。 (2021年4月18日 23時) (レス) id: 0bf1aaca6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆぎ(プロフ) - とこよさん» あ"！ホントだ…ありがとうございます！気づかなかった… (2021年4月18日 23時) (レス) id: 0bf1aaca6b (このIDを非表示/違反報告)
とこよ - 陸ノ舞の後にある、銀世界・告鳥って〇ノ舞とかつかないんですか？ (2021年4月18日 9時) (レス) id: 1a67d02ee8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆぎ | 作成日時：2020年5月27日 14時
