Uターン ページ13
玲於side
そうこうしているうちに菜々香ちゃんがウチにきて、俺も家を出た。
ちょっとお気に入りのスニーカーを履いて。
「急に誘っちゃってごめんね」
「ううん！すっごく嬉しい」
暇だったの、と菜々香ちゃんが笑う。
本当に良い子というか、なんというか。
仕草の一つ一つが女の子だなって感じがして
ちょっと緊張してしまう。
だから、菜々香ちゃんと二人はまだ苦手。
「あ、着いたよ！ここ！」
そう言って菜々香ちゃんが立ち止まったのは真っ白な一軒家。
きっと中身もオシャレなんだろうな、と想像させる綺麗な外観。
ピンポーン
小さな音が耳に聞こえる。
そしたら
ガチャ
「久しぶり、A」
「久しぶりだね、なな……え？」
本来現地集合で居るはずのない俺の姿をみてアイツは少し驚いた顔をした。
「久々にゴリラの顔見たわ」
自分でもバカだと思うけど
こうやって軽口を叩くとAは言い返してくるから
そのやり取りが心地よくて、つい。
って思ってたのに
「………………」
Aはボーッと俺を見つめるだけだった。
途端にハッとした顔になって発した言葉
「ごめん、まだ準備できてないの」
「申し訳ないけど、先に二人で行ってくれる？」
もしかして、俺がいるから？
なんてマイナスな考えが浮かんだけど
「えっ？あ………あ！分かった！」
菜々香ちゃんが何かを察したように言うから
何か事情があるんだと、納得。
「さ、先に行こう、玲於くん」
菜々香ちゃんに続いて出ていこうと思ったけど
「あ」
そうだ、言い忘れてた。
くるっとUターンしてアイツの前までいく。
「お前さ」
「…………何？」
俺が近づくと、伏せられた顔。
そんなに俺のことが嫌い？
わりと仲良しだと思ってたんだけど。
俺バカだから、何かしちゃったのかな。
プチショックを受ける心を隠して口を開く。
「一応インターホン確認してから出ろ」
「え？」
「変な奴だったらどーすんの」
そう言ってAのおでこにデコピンした。
「いっ………！」
「一応、女の子だろ」
デコピンが痛かったのか
俺の言葉が意外だったのか
ふいに上げられたなんとも微妙な表情のAに思わず口角が上がる。
また、くるっとUターンして菜々香ちゃんを追いかける。
デコピンした後におでこをおさえてたのとか
ゴリラのくせに
ちょっとかわいいって思っちゃったことは
死んでも言ってやらない。
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ど根性みかん - このお話凄く大好きです！読んでいて切なくなります。早く続きが読みたいです！これからが楽しみです！ (2019年3月19日 22時) (
レス) id: c0b50274da (このIDを非表示/違反報告)
きのぴお(プロフ) - はすおさん» コメントありがとうございます！！そんなふうに言っていただけるなんて、涙が出るくらい嬉しいです(；ω；)なかなか上手く重ならない二人ですが、あたたかく見守っていただけますと嬉しいですm(_ _)m(笑) (2018年2月13日 21時) (レス) id: 03a3cd796e (このIDを非表示/違反報告)
はすお(プロフ) - んーーー！！めっちゃ読み途中で｢心配｣読み終わったとこなんですけどちょっと好きすぎて！！最高です！！素直になれない玲於可愛すぎます｡｡｡主人公とのすれ違いに叫びそうになる｡｡｡素晴らしい作品ありがとうございます、これから続き読んできます笑笑 (2018年2月13日 19時) (レス) id: 2c6c075be9 (このIDを非表示/違反報告)
きのぴお(プロフ) - かもめさん» コメントありがとうございます！！感動だなんてそんな…(；ω；) 勿体ないお言葉です(笑) これからも精一杯頑張りますので、よろしくお願い致します(*^_^*) (2018年1月25日 20時) (レス) id: b8deaede14 (このIDを非表示/違反報告)
きのぴお(プロフ) - ゆいさん» 温かいお言葉ありがとうございます(;_;) 続編ではもっと自然に現代に繋げていけるようなお話を考えていきたいと思いますので、読んでいただけますと嬉しいです(*^_^*) 勧めていただくのに恥ずかしくないような作品に頑張って作り上げていきたいと思っております(*^_^*) (2018年1月25日 20時) (レス) id: b8deaede14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのぴお
| 作成日時：2018年1月3日 1時
