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青い胡蝶蘭08 ページ33
｢でも、ニノと仲良くなったのは、夢どうこう関係なく、ニノ自身が人懐っこくて、可愛くて、見てて飽きないからだよ｣
｢はは、智くんがこんなに言うんだもんな、俺もコンビニ行って偵察しようかな｣
｢えーやだよ、ニノに話しかけないで｣
俺が分かりやすくごねると翔くんが笑う。
｢そしたら、今は眠れてるのね？｣
｢うん、そういや今日も見たけど、毎日じゃないし、気持ち悪さもないから、大丈夫｣
｢ならいいよ。あの時より顔色も随分いいしね｣
翔くんと別れて、家路に着く途中、ふと思い出してスマホを見るとニノからLINEが返ってきていた。
無事終わって、反省会兼打ち上げをしたらしい。
火曜日、シフト入ってるって律儀に連絡してくるあたりが可愛い。
自分だけの世界に没入することが好きだから、こんなに人に興味を持ったのは、夢中になったのは初めてだった。
ニノに会いたいなと思うし、あのぽてっとした手を握りたいし、ぎゅってしたい。キスもしたい。
名前を呼んで欲しい。
思春期の男みたいな劣情を腹の下で抱いている自分が情けない。
こんなこと言っちゃすごく安っぽいけど
って、前置きした翔くんの照れた顔を思い出す。
｢運命なのかもね、ニノくんと出会えたの｣
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作者名：楽斗 | 作成日時：2021年11月6日 0時
