あおいろ ページ16
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「ふはっ笑 しげ、無視されてるやん笑笑」
桃「ふふっ笑 重岡くん、まずは神ちゃんのご機嫌取りせな笑」
「ほんまやな笑」
いつの間にか輪の中心から抜け出してきた望が俺の隣で楽しそうに呟く
この賑やかな教室で、望とこうして笑い合える日が来るなんて思いもしなかった
でも、これからはこれが当たり前になるんよな
"ガラガラ"
先生「おーい、お前ら席付けー」
こんなドタバタ騒ぎがあった今日はいつもより昼休みが短く感じた
みんな慌てて席に着いてガサガサと教科書を取り出す
「…あれ？」
俺も机の中に手を入れるけど、出てくるのは他の教科のものばかり
あー…忘れたわ…
「ふわぁ…」
まぁ、寝ればええか。普段から授業とか真面目に受けてへんし。
なんて思って机に顔を伏せようとしたら
桃「流星くん((ｺｿｯ」
優しく肩を叩かれた後に聞こえてきた声
振り向けば望が教科書を見せてきて
桃「忘れた？((ｺｿｯ」
「うん」
桃「ほな一緒に見よ((ｺｿｯ」
そう言って机をくっつけてくる
授業は嫌やけど、彼女とのこういう青春は悪くないな
「もうちょっと教科書立てて((ｺｿｯ」
桃「うん。これで見える？((ｺｿｯ」
「ふっ笑 こういうこと((ｺｿｯ」
先生や他のクラスメイトたちに見られへんように教科書を立てたら
"ちゅっ"
隠れて望の頬にキスを落とす
ほんまは唇にしたかったけど、リップ音とか…もしって考えると…な。
桃「……////」
何が起きたのかイマイチわかってない望は顔を真っ赤に染めて目をぱちくりさせてる
そんな望に"秘密やで"と言うように人差し指を自分の唇に当てればコクコクと頷いて
ふはっ笑 ほんまにかわええ笑
望を見てると口癖のように"可愛い"ばっかり連呼する俺
この先、堂々とカップルとして居られるなら今までの何倍も可愛いを言いそうやな
それだけ俺は小瀧望を愛してるから。
のぞみーるの隣も、望の隣も誰にも譲らへん
やっと堂々とできるなら俺のものってたくさんアピールするから、望も目移りしたらあかんで
授業中にも関わらずそんなことを考えていた俺は、黒板よりも、ノートよりも、望のことばかり見てしまった
そのせいでクラスの奴らにいじられたのは言うまでもないけど笑
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作者名：まかろん
| 作成日時：2024年1月13日 20時
