◎ 画面越し片想い _ ** Hirano.Ｓ ：）完結 !

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【 今日は帰り遅くなるから 、 先ご飯食べててね 】





見飽きたその置手紙に
嫌気がさして 、

適当にぐちゃぐちゃと丸めてごみ箱へスﾛｰｲﾝ 。



… のつもりが 、 入らなくて余計イﾗｲﾗ 。




いいのに 、 もう 。
いちいち言わなくても 。


ってかいっそのこと此処の机に
書いてくれちゃっても構わない 。






「 んー … 、 静かだ 」





しん 、 と
静まり返った室内 。


ちょっと怖くなって適当に録画してたのを見ることにした 。




自然と 、
紫耀が出てる番組を選んでて 。




… 馬鹿だなぁ 、 此れ見たらあたしきっと
紫耀に逢いたくなっちゃうのに 。





案の定というか

画面の向こうでメﾝﾊﾞｰ達と
和気藹々とする姿に 、 胸が痛む 。




… 遠い 。


距離が 、 有り過ぎる 。




立てた両膝に顔を埋めて小さく蹲った 。






「 、 好きだよ 」





絶対伝わんないって分かってるけど 。



画面の向こうの紫耀はまるで別人だ 。

つい1年くらい前までは
あの笑顔はあたししか見れなかったのに 。



なんて嫌な奴なんだろ 。





そんなこと考えていると
ポｹｯﾄの中で震えだした携帯 。



こんな時間に 、 誰 ?




表示されてたのは知らない番号で
少し 、 出るのを躊躇う 。




出たのは 、 それから少ししてから 。





「 はい … 」



平『 あ 、 出た 。 』



「 … あ 、 紫耀 ? 」



平『 せーかい 』





様子を伺いながら出たから
直ぐに相手が誰か分かった 。



… なんか変な感じ 。


今 、 画面にはテﾚﾋﾞの中の紫耀が居て
今 、 話してるのもほんとの紫耀で 。





あぁ 、 だめだめ 。


こんなネｶﾞﾃｨﾌﾞなこと考えてただなんて
紫耀に知られちゃだめだ … 。






「 どうしたの ? 何かあった ? 」





出来る限り平然とした声で話す 。





平『 何も無いねん 。 あ 、 これとーまん家の電話な 』



「 いいの ? 使って 」



平『 うん ! ちゃんと許可貰ったよ 〜 』






平然とはしてるつもりだけど

紫耀の声にうっかり泣きそうだ 。









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