◎ 画面越し片想い _ ** Hirano.Ｓ ：）完結 !

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「 紫耀 、 」





先生に適当な理由をつけて
早退してきたあたし 。


それぐらい 、 制御が聞かなくなっていて 。




でも 、 遅かった 。




あたしん家に居るかと思って
急いで帰ってみたけれど 、


いつもと変わらないがらんとしたあたしの家 。




同じように紫耀ん家にもいってみたけれど 、

反応は無くて 。






「 … 行っちゃ 、 った 」





一度引っ込んだ涙が

再び姿を現して 、



床にぽたぽたと落ちる 。





何でだろう
何で紫耀なんか好きになっちゃったんだろう 。




… 違う 、

別に芸能の世界に入ってから
好きに成ったわけじゃない 。




何で 、 どうして





「 ジャニーズなんか 、 入っちゃったの … ? 」





そんな酷いこと呟いて
自分 、 なに云ってんだろと少し冷静になってから


紫耀のさっきのメッセージを
既読無視してることに気付いて 。




案の定 、 『 ＫＳせんといてー！ 』 なんて
スﾀﾝﾌﾟ付きのメッセージがあった 。




気付けば発信ボタンを押していたあたしの指 。





２コール目ですぐに相手は出た 。






平『 はぁい 、 俺ですけど ! 』




「 紫耀 、 今どこ ? 」




平 『 A なんか泣いてへん ? 』






電話越しにもわかる 、
紫耀の焦ったような声 。


あたしが答えずにいると

おろおろしながら“まだ駅の前やけど…”なんて 。




まだ 、 近くに居るんだ 。



そう思ったら
自分が止められない 。







「 … 紫耀 、 」




平『 ん ? 』







ごめんなさい 、

わがまま言っちゃって 。








「 ……… 逢いたい 。 行かないで … 」




平『 ……… へ っ 』








それだけ云って通話終了ボタンを押す 。



なんて 、 自分勝手でわがままで
最低な奴なんだろう 。







紫耀は 、 きっと来てくれない 。









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