◎ 画面越し片想い _ ** Hirano.Ｓ ：）完結 !

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平『 、 A ? 元気無いの ? 』



「 う 、 ううん 。 大丈夫 」





危うく泣きそうに成って
必死に平然を装う 。



そんなあたしを更に泣きたくなる気持ちにさせる

紫耀の何気ない言葉 。






平『 良かったぁー 、 A泣いちゃったら
　 平野心配でどうにか成ってまう 』



「 紫耀 、 」






あんまりそう云うこと
気軽に云わないでほしい 。



苦しくなるよ 。


好きって言いそうになっちゃうよ 。





「 泣くわけないでしょ 」



平『 でも 、 昔は泣き虫やった 』



「 昔の話だもん ! 」



平『 平野に嘘はだめやで 〜 ? 』



「 嘘なんかついてないし … 」






それが嘘 。


付いてるよ 、 今だって 。




何年も前からずーっとついてるの 、
紫耀には分かんないだろうね 。


分かっちゃ 、 駄目 。







平『 あ 、 今日な Aに似合いそうなネｯｸﾚｽ見つけた 』



「 そなの ? 」



平『 お土産で 、 買ってくるから待っててね ? 』






電話越しに聞こえる
嬉しそうに弾んでいる紫耀の声 、


逆にその声が胸を痛めて
静かなあたしの声 。




でも 、 紫耀のその行動が嬉しかったり 。




暫くあたしが黙りすぎたのだろう 、
“あれ 、 寝ちゃった ?”なんて声 。






「 ごめん 、 ぼーっとしてた 」



平『 へーき 。 てかてか ! またまいじゃに見てるやろ 』



「 だって暇なんだもん 」



平『 お父さんとお母さんは ? 』



「 居ない 」






“ふーん”と受け流したようにも聞こえる紫耀のこの言葉は
紫耀成りの気遣いだ 。

深くは突っ込んでは来ない 。



話題が無くなって 、 お互いに黙り込んでしまう 。




… 何か 、 話さなきゃ …

と思ってみたけれど
名残惜しくも“そろそろ終わりにしよっか”なんて紫耀の声 。


… また 、 声聞けなくなっちゃう 。






「 紫耀 」



平『 ん ? 』





我儘 、 云ってもいいのかな 。






「 … 何でもない 、 おやすみ 」



平『 おやすみ ！ 』






… 云えるわけがない 。







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