◎ 画面越し片想い _ ** Hirano.Ｓ ：）完結 !

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『 俺 、 ｼﾞｬﾆｰｽﾞ入るねん っ 』





日曜日の午後2時過ぎ 、
遅めな昼ご飯を終わらせたばかり 。



お母さんお父さん共に家には居なくて
静かだったこの空間が 、

彼の一言でいっきに賑やかになる 。




左手で握りしめた紙をひらひらさせ 、

あたしにそう伝えに来たのは 。






『 紫耀 ? どしたの ? 』



平『 せやから 、 ｼﾞｬﾆｰｽﾞやって !! 』






あたしの幼馴染 、
平野紫耀から何度も零れるその言葉 。




と 、 ちょうどテレビが
最近終わった山Ｐのツアーの様子を放送していて 。






『 ｼﾞｬﾆｰｽﾞって … これ ? 』



平『 せやで !! 山Ｐと一緒なの っ 』






つい最近 、 紫耀と行ったこのコﾝｻｰﾄ 。

確かに山Ｐはすごく恰好良くて
あたしと紫耀 2人して大のﾌｧﾝだ 。



… その山Ｐと同じ場所に 、 幼馴染が ?






平『 すっごい頑張ったら 、
　 めーっちゃ頑張ったらね 』



『 うん 、 』



平『 もしかしたら 、 山Ｐと同じ場所 、 立てる 』






目をきらきらとさせ 、

熱弁する彼の瞳を見て



ふっと 、 感じたものは
急にできた 、 … 紫耀との 距離 。





… あれ ?

なんだか紫耀が 、 遠ざかったような … 。







平『 俺 、 頑張る 。 絶対ﾃﾞﾋﾞｭｰしたる 』







そう云って力強くあたしを見詰めた紫耀に
あたしは頷くことしか出来なくて 。




ｼﾞｬﾆｰｽﾞといえば 、

“恋愛禁止”じゃなかったっけ …





だと 、 したらあたし 。
もしかして 。






平『 Aも 、 応援してくれる ? 』



『 勿論 、 だよ 』



平『 A応援してくれたら できちゃいそうや 』






くしゃって微笑んだ紫耀に
ときめいたあたしは 、

思い知らされる 。





… 失恋 、 決定 。








こうしてあたしは 、 口に出すこと …

紫耀に直接自分の気持ちを
伝えることができないまま 、



俗に云う 、 失恋をしたのである 。









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