【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの肆 (ページ25)

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疑心暗鬼ページ25

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『私は...どちらも信じられません...』

インカㇻマッさんが言っていた通り
のっぺらぼうがウイルクではなくキロランケニㇱパの仲間で、キロランケニㇱパがウイルクを殺していたのなら...

仲間の脱獄囚を脱獄させるためになぜ、ウイルクの娘であるアシㇼパを巻き込むように仕組んだのか

仲間が外にいるのになぜのっぺら坊はあんな方法で暗号を残したのか...

囚人を脱獄させる事ができたのなら
仲間うちで金塊の在処の暗号を解かせれば良いのに

そしてキロランケニㇱパが言っていた通り
のっぺら坊がウイルクなら、いったい何が目的でアシㇼパを巻き込んだのだろう...

ウイルクは小樽へ行って小蝶辺明日子とAAを探せと脱獄囚に伝えていたと聞いた
私たちだけでは脱獄囚に彫られた入れ墨を手に入れる事は困難な事くらいってわかるはず...

『信じたくない...』

『でも...あの人ならやりかねない事くらい一番分かって...』

違う、もしかすると...
初めから分かっていたのかもしれない

脱獄囚の中に土方ニㇱパがいて、のっぺら坊は土方ニㇱパを通じて他の囚人に指示を出していたと言っていた

そうなるとやっぱり土方ニㇱパがウイルクと...

いやいや、のっぺら坊はキロランケニㇱパの仲間という話が出てきてしまったからそうとは限らなくなってしまったんだ...

でもインカㇻマッさんが鶴見中尉と繋がっていたとなると、私たちを混乱させるために嘘の情報を...

うーん...

『すみません...こんな曖昧で...』

尾形「疑心暗鬼だな。」

尾形「まあ...こんな状況になったんだ、無理はない。」

『ギシンアンキ...』

何にせよ、インカㇻマッさんとキロランケニㇱパの真相を確かめるためには、この事を土方ニㇱパに聞くしかない...

白石「お～い尾形ちゃん!!イナンクルちゃん!!」

白石「杉元がもう行くって～」

すると白石さんが私と尾形さんを呼びに来てくれた

『そろそろ行くみたいですね、行きましょう。』

ガシッ...

『!!』

立ち上がると尾形さんに手首を掴まれた

『あ...あの......』

尾形「アイツはよくて俺はダメなのか。」

『いえ、そんな事はありませんが...その...』

あの時は夜だったから...

尾形「行くぞ。」

『はい...』

尾形さんは本当によく分からない人だ...

尾形「どうした。」

『...いえ、何でもありません。』

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