お行儀 ページ24
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杉元「あの小熊のオリ...」
杉元「いつからあのままなんだ?」
チンポ先生が指を指したのは小熊のオリだ
けれどその小熊は体が大きく
毛がオリの隙間からはみ出るほど窮屈だった
アイヌの男性「ちょっと小熊が大きくなるのが早くてな。」
アイヌの男性「大きいオリを作ってうつすところだった、気にしないでくれ。」
エクロㇰ「俺はエクロㇰ」
エクロㇰ「俺の父であり村長のレタンノエカシに滞在の許可をもらうといい。」
そう言ってエクロㇰニㇱパは
私たちを
あの小熊のオリ...
しばらく手入れをされた痕跡がない
それにここのコタンは活気がない
誰も外に出ていないし、子供の声すら聞こえない
変だ...
杉元「アイヌの家を訪問するときはいくつか作法があるんだ。」
杉元「俺はこれまで何度かやってるからよく見ておけ。」
杉元「騒ぎを起こしたくなければ行儀よくしろよ。」
杉元「特に尾形。」
尾形「...」
訪問の作法は杉元さんが説明してくれる
杉元さんはチンポ先生と尾形さんにお手本を見せながら説明を始める
杉元「ハエエエ...」
杉元「まず家の外で咳払いをする。」
杉元「家の人に�爐垢澆泙察舛鶚瓩覆鵑得爾呂�けてはいけない。」
杉元「ンンンン...」
アイヌの若男「...」ﾋｮｺｯ
牛山「引っ込んじまったぞ?」
杉元「家の若い者が外に来た客を無言で確認して主人に報告するんだ。」
杉元「主人が入れるのを許可すれば、これから家の中の掃除が始まる。」
掃除中...
杉元「このアリでけえ!!」
尾形「...」
牛山「なあ、まだなの?」
アシㇼパ「むかし和人の偉い役人がアイヌの案内で北海道の奥地を見て回っているとき、」
アシㇼパ「土砂降りになって雨宿りさせてもらおうとアイヌの家に行ったけど、」
アシㇼパ「アイヌはこの手続きをきっちりやって中に入れた時は雨が止んでいたという話がある。」
礼儀正しい人間には報いがある
雨が止んだのもその礼儀をカムイが見ていたからだ
アイヌの若男「
すると若いアイヌの男性が私たちを招き入れにチセから出てきた
牛山「全員で手を繋ぐのか?」
杉元「背筋を伸ばすな、手を引かれて招き入れられるときは腰をかがめるのが作法だぞ。」
アシㇼパ「...」
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作者名：檜枝 | 作成日時：2020年3月23日 7時
