・ ページ3
.
翌日返されたノートには 、
丸が 3つ 、ついていた 。
「 数学できるようになってるじゃん！ 」
ノートを覗き込んだ 友達が言う 。
当然のこと 。
間違えた日は 先生に触れられないから 。
触れたいから 、勉強をする 。
「 そのうち補習行かなくて済むようになるんじゃない？？ 」
よかったね 、なんて友達は口々に言う 。
私にとっては 、全然良くない話だ 。
薄々気づいていた 。
成績が良くなればなるほど 、
補習は少なくなっていく 。
「 先生？ 」
『 ん 、 』
職員室に戻る先生を 、
人気(ひとけ)の無い 廊下で呼び止めた 。
「 先生 、 私数学できるようになったらどうしたらいいの？ 」
『 どうしたらいいって 、成績が上がるだけだよ 』
「 違くて... 、」
左足を軸にしながら 壁に寄りかかる先生 。
私の次の言葉を待っている 。
言いたいことはわかってるはずなのに 。
「 その 、あの... 」
『 なによ 、 』
なかなか言わない私に呆れて 、
溜息を零した 。
『 一応担任だからね 、...お家行くくらいできるでしょ？ 』
私の顔を覗き込んで 、
邪悪に笑う 。
その手があったか 、と
私はうんうん 頷いた 。
『 でも 、もうちょっと 数学の点数上がってからね？ 』
先生は 階段を降りていった 。
まだまだ 学校での秘密が増えてく気がした 。
1番上の段から 降りてゆく先生の背中を見つめる 。
1番下の段につくと 先生は 、
あ 、そうだ
と 呟いて振り向いた 。
『 昨日の 、あれ もっと練習しとけよ 。 』
なにひとつ表情を変えずに 、
先生は私の視界から 消えていった 。
記憶の片隅に 隠してあった昨日の記憶が
じわぁ っと 蘇ってきて 、
恥ずかしくなった 。
先生は いじわるだ 。
fin...?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 読ませていただきました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年6月25日 16時) (
レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー - 全ての話の続きが気になります。更新待ってまーす(^o^)/ (2018年3月3日 15時) (レス) id: a1ac4d5582 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霧 | 作成日時：2018年1月12日 16時
