いらっしゃいませ、いちごさん

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今日は大学もバイトもない、一日休みの日。


この貴重な休みの日は、オシャレなカフェでまったり過ごすのが好き。


アイスティーを飲みながら、忙しなく来るリアちゃんからのLINEに返事をしつつ、パソコンで課題をやったり息抜きに動画を見たり。



「あれ、」


「………えっ」



見慣れた黒いキャップと大きいマスク。
…いちごさんだ。



「……すみません、声かけちゃって」


「いえ、全然…。」


「…」


「………座ります？」


「えっ、」



友達でもないのに何言ってるんだわたしは！！！でも沈黙に耐えられなくて…！！



「…お邪魔します」



目の前に座るいちごさんは店員さんにミルクティーを注文してから、被ってたキャップとマスクを取った。



「初めてお顔見ました」


「あぁ、たしかにそうですね」



バチ、と目が合う。


ちょっと待って。
かっこよすぎる、顔が。
そんなの聞いてない。いちごたくさん食べてるから、ほんとにいちごみたいなふんわり女の子みたいな顔を想像してたのに…。


眉毛が男らしくて、目がキリッとして。



「…パソコン、何やってるんですか」


「あ、課題です。大学の」


「大学生？」


「はい！3年生です」


「…年下だったんですね」


「……おいくつですか？」


「23っす。……大学、どうですか？」


「…ん？」


「……俺大学行ってないんで、どんな感じなんやろと思って」


「あぁ、そうなんですね！大学は、うーん…大変だけど楽しいですよ。好きなこと勉強できるので…」


「えらいな、」


「いちごさんは何されてる方なんですか？」


「いちごさん？」


「あっ、」



やばい。脳内であだ名つけてるのがバレてしまった…！！！！



「すみません！！こんな失礼なあだ名！！」


「ははっ、いいっすよ全然。いちごさんで」


「いや、あの…」


「いちごさんって呼んでください」


「……すみません、」





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