Princess

・＊ ページ11

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一面雪、雪、雪。
厚着はしてるものの、普通に寒い。
寒いのが苦手なAはぶるぶる震えて自分で自分を抱きしめていた。



｢うううう寒い……。｣


白岩｢手繋ぐ？｣


｢瑠姫くんつめたいからやだ…。汐恩くんっ｣


鶴房｢ん｣



なんでこんな冷え性やのに手袋してへんねん。と思って聞いてみると｢ネイル見せたい｣らしい。……よーわからん。



川尻｢汐恩に手繋いでもらってんの〜、かわいいね〜｣


｢あったかいんです〜｣


川尻｢俺がギューしてあげよっか！｣


｢蓮くんは細いからだめっ｣


川尻｢えーーー、ざんねん｣


｢汐恩くんはあったかいもん。｣



そう言ってまた少し強く手を握ってきた。Aの冷たい手で俺の手まで少し冷えてきた。



｢奨くん雪遊びしてる！かわいい！！！｣


與那城｢雪なんてほとんど見たことなかったからうれしくて！！｣


｢わたしも遊びます〜！｣


與那城｢雪だるま作ろーよ、A！｣


｢アナだ！｣


木全｢僕も遊ぶー！！｣


｢わたしがエルサで奨くんがアナだから、翔也くんはオラフね｣


木全｢ぎゅーって抱きしめてー！｣


｢わあああっ｣



翔也が抱きついてきた勢いでそのまま繋いでた手が離れて、雪の上に倒れ込む。あーあ、かわいそうに。



｢つめたい……！｣


木全｢あは、起きて起きて｣



Aの白い肌には雪が似合う。


素手で雪を集めて雪だるまを作ってるAを見て、やっぱり手袋いるやろって本気で思った。霜焼けできたらどうすんねん。あほ。



大平｢汐恩ってAのことになると、あんまりふざけたりせんよなぁ｣


鶴房｢あーー……、まぁ。あいつ見てたら俺がしっかりしなって思う｣


大平｢へー。ちょっとわかるけど｣


鶴房｢適当やな｣


大平｢ううん、なんかかっこいいな｣


鶴房｢俺かっこいいし普通に｣


大平｢なんか嫌やっ！！｣



いつか面と向かって言えたらいいな。
Aは誰より大切でいちばんかわいい女の子って。




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