王の虎 (ページ10)

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モ｢とら、ひと．．．？？？｣

『どっちも合ってるよ。ちっこいね。』

ト｢まだ二歳ですからね．．．｣

『こっちはもっとちっこい。』

イ｢日和様はまだ赤ん坊だからな。｣

『なのに、ちっとも私を怖がらない。』

ト･イ｢｢！！｣｣

『私は、大の大人でも恐れ慄くような大きな虎だったのに。不思議な子。』

マ｢俺たちは別に恐れ慄くことはしなかったろい。｣

『あ、マルコ！』

マ｢何でここにいるんだよい？｣

『おでんが会って行って欲しいって。白ひげさんもロジャー船長も許可してくれたから来たんだ。』

マ｢なるほどねい．．．｣

『マルコは？シャンクス達とお見合いしてただろう？』

マ｢白虎が船に向かってったのが見えたからだよい。｣

『そっか。』

マルコと話しながらも、その目線は子らに向いていた。

頬をつついてみても、二人とも機嫌が良さそうに笑うだけ。

『ほんと、変な子たち。』

イ｢どういうことだい？？？｣

『虎の姿でも、この姿でも、怖がる人多いんだ。チビは特に。
なのに、ちっこいこの子らは機嫌良さそうに笑うだけ。』

マ｢．．．その姿で怖がられるのかよい？｣

『こんな目してるから。』

マ｢！なるほどねい．．．白虎のときと、要は猛獣と変わらない瞳孔してるからかい。｣

『多分ね〜。
だからこんなちっこいのに、こんなに純粋に見つめられるのは初めて。愛いね。』

ト｢ふふ、ありがとうございます！｣

『気が向いたらって言われてたけど、来て良かった。』

Aがそう告げた次の瞬間、

島が、海が、様々な方角に大きく傾いた。

マ｢っ、オヤジ！！？｣

それにAは咄嗟に海を凍らせ、船が傾かないよう、上手い角度で固定していた。

『．．．しまった。うちの船じゃないのに！』

イ｢この、氷は．．．｣

ト｢全く揺れなかったわね．．．｣

マ｢お前がやったのかよい、A？｣

『うん、ごめんなさい。うちの船じゃないのに．．．』

マ｢これ、どう解くんだよい．．．｣(汗)

『それは、私が解けばいいから大丈夫。』

マ｢！？
な、ならいいけどねい．．．｣

言った通り、海が落ち着くと同時に、氷を消した。

それを見た白ひげ海賊団の驚きは、凄まじいものだったとか。

『嫌な感じがするや。戻る。』