ぬーさん達のおんなのこ【KingGnu】

おばあちゃんのありがたいお言葉 ページ20

自粛期間中、もちろんだけど家にいてずっと作業室に籠って曲を作ってる私と大希。




でも思ったより自粛の期間が長引いて最近は時間がなくて出来ていなかった自炊とかしたり、




それなりに満喫している。2人で夜ご飯を食べて少しお酒も飲んでベランダに出る。



弱く吹いてる夜風が少し酔って火照った体にはちょうどよくて外を眺めていた。



横を向くとたばこを吸っている大希。やっぱり絵になるな。



家に2人でいて特に話すこともないんだけど、大希の横顔をみてると大希のおばあちゃんから



言われた言葉を思い出す。



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大学生のころ、大希と再会し大希のおばあちゃん家で曲制作のお手伝いをしていた。


大学が早く終わった日に一足先におばあちゃん家にお邪魔しておばあちゃんとガールズトークをするのが私の楽しみで癒しだった。



その時に突然おばあちゃんから言われた一言。




「Aちゃんは大希と付き合って何年くらいになるの？」



ん、付き合ってる？なんでおばあちゃん知ってるんだ？大希が言うわけはないし



『え、えと、小中高同じで、部活も一緒で』


「うん、好きなんでしょ？大希のこと。だから付き合ってるのかな〜って」



おばあちゃん超能力者！？な、なんでそれを



「2人見てたらわかるよ、お互いがお互いを必要としてるんだろうね」



ここまで言われたら正直に話すしかないと思って、中高付き合ってて今は別れていることを言った。



『でも大学で再会してからおばあちゃん家までお邪魔して毎日のように一緒にいるけど、大希は私のことなにも思ってないんだろうなーって思うと切ないんです。自分で選んだことなんですけどね』




高校の時に別れた大希に好意を持ち続けたまま大学に入学して、文化祭でまさかの再会して、バンド活動の手伝いを始めた。大希からはなにも言われてない。やっぱり大希はもう自分のことは好きじゃないんだ。というか今、彼女とかいるのか？一緒に作業してるとたまに顔を出す私の黒い心。




「大丈夫だよ、Aちゃん。大希はAちゃんのこと大切に思ってる。」

「2人の気持ちは2人だけが分かってればいいのよ、好きな人と一緒に居れるだけで幸せなんだよ」





その言葉だけで救われた気がした。

これがあったから大希から一緒に住もうって言われても迷いはなかったんだよな。



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下書きに残ってたやつを作品にしてみました

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