最強のさんにん【キングダム】

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政「仕方ない、つき合うか」


軽く地面を蹴って政が仕方なさそうに剣を構えた


信「っし行くぞ!!」


剣を構えて三人で一斉に走り出す
なんか絵面だけ見たら
あの頃と余り変わりはない

ふと信の方を見ると
信の頭上からさっきの着ぐるみの子が降ってきた

『信!!上っ 信「ん？おわわっ」

慌てて叫ぶも時すでに遅し
着ぐるみの子が信の前に勢いよく落ちた

政「!?」

信は自分の結構前に落ちたからか
驚きで尻餅を着いている

政もよく理解出来ていないのか
驚いて瞳孔が開いている


信「あっ!お前はっ」

？「抜け道を知っているついて来い」


人差し指を上へ向けて
ついてこいという表現をする着ぐるみの子


政「抜け道だと?この包囲を脱する抜け道があるのか?」

疑り深く少し身構えながらも
真っ直ぐその子に問う政

？「当然だ、ここはお尋ね者の村だぞ
地の下は抜け道だらけで迷子になるほどだ」

淡々と言葉を発するその子は
とても強いようには見えない

信「待て!こいつは信用できない!こいつのせいで俺らは村の連中に囲まれたっ

まずこいつからたたっ斬ってやる」

『信、うるさい』

信の迫力に押されて
その子はとっても怖がった
ひっ、と言う情けない声を出して

そんな信の肩に手を置き政は
簡単に信を諌めた


政「なぜ俺達を助ける?」


信の肩に手を置きながら
政はその子に問う


？「あんたらの話をこっそり聞いてた
王様なんだろあんたってことは大金持ちだ」


政「金目当てか」


？「悪いか?」


政「悪くないそっちの方が信用できる」


案内をして大金をせしめて
この村を出ようと考えているのか？

まぁよく分からないが
どっちにしろこっちの方が都合が良い


信「オイオイオイこんな顔も名も分かんねェ奴のどこが信用できるんだよ!」


信がそう言うとその子は
着ぐるみの帽子を取って
可愛い顔を月夜に照らした


貂「河了貂だ」『可愛い』


信「ガキ…んちょ」『お前もだけどな』


貂は顔を見せると直ぐに帽子を被ってしまった
可愛いのになぁ


貂「顔も名も明かしたどうする?もう時間がないぞ」


政は少し考え込むと直ぐに歩き出した
間違いなく今の政は王の顔だった


政「よし河了案内しろ」


貂「貂でいい」


『よし、行こうか』


信「おっおいっ!!」


後ろから信の声が聞こえて来るが
別に気にしていない



『貂ちゃんって呼んで良い？』貂「うん」

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